第336話 避難を開始

「おいおい、そりゃぁ、ね~だろ。」

 ルーは、大袈裟に肩を竦めて茶化した。


「わかってますよ。ボクにはルーさんしか、母を託せる人がいないンですから」 

 頭を下げた。


「ハッハ、良ィ~って…、泥船に……

 いや、大船に乗った気持ちで任せろって」

「フフ…、泥船じゃない事を祈りますよ。

 ったく」

 この人に任せて本当に平気なンだろうか。


 ボクたちは、早速、避難を開始した。


 車に母親とルーとロックが乗った時、黒い車が二台、現れた。

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