第188話 試作品って

「何だ。試作品って、事か……」


「その話は後だ。着いたよ」

「え…? ああ……」そこはボクの家の前だった。

「じゃぁ、ボクだけ、行ってくるよ」ドアを開け、外へ出た。


「うん、アリスとそこで待ってるよ」アゴで駐車場を差した。

 自分の家の玄関前に立つとザワザワと胸騒ぎがした。

 意を決し入ろうとした時、背後から声を掛けられた。


「ねぇ、ショーちゃん……」

 聞き覚えのある声に、

「え……?」

 振り返ると隣りのお節介なオバさんが笑顔で立っていた。

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