第184話 アリスは直せない

「あぁ、何て言ってもオバさんが、なぁ……」ヒデが遠くを見詰めた。


「え、お母さんが……❓❓」

「ン?」

 ヒデは、ボクがお母さんと言った事に引っ掛かったようだ。


「いや、あの…、オ、オバさんが、どうかしたの?」

 ボクは仕方なく言い直した。


「うぅ~ン、ま、一人息子だったからな」

 ボクが殺された事で母親に何かあったのだろうか。


「あ、ありがとう。ヒデさん」

 ボクはヒデに頭を下げ、

「さァ…😅💦 アリス、行こう」と促した。

 一刻でも早く家へ帰って母親の顔が見たい。


「アリスか…… 随分、愛着があるようだな。このロイドに」

 ヒデはアリスの歩行の手助けをしてくれた。


「はぁ、まぁ……」


「けど、もう、このアリスは直せないぜ」

「え…、な、なぜ……」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る