第49話 【紙の本】これは傑作に成長するかもしれない
『威風堂々惡女』白洲 梓(集英社オレンジ文庫)
http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086802171
去年の秋頃に出た本ですが、当初はノーマークでした
最近第2巻が出たのですが、それに合わせて集英社がTwitterに広告を出して試し読みサイトにリンク
で、冒頭を読んでみたらいい感じだったので買ってみたら大当たり!
2巻も速攻で買って、その日のうちに読み終えました
ざっくり世界観を説明するなら、中華風異世界だけれど、魔法(中華風なら陰陽道みたいなのになるの?)とか妖怪・神獣の類は一切出てこない
古代の中国っぽい世界で、咎なくて死んだ少女が、その死の遠因となった高貴な女性に生まれ変わり、少女としての自分が死ななくていい世界に作り変えるために奮闘する話
冒頭こそちょっとエグいというかキツい描写というか設定ですが、そこはそれ『十二国記』だって1巻目はひたすら暗かったですしね(エバンジェリストたちの合言葉は「ネズミが出るまで頑張れ」でしたね)
チート魔法のたぐいが出てこないところがとても好感が持てます
唯一生まれ変わりである記憶でもって政治の世界で戦うのです
物語の構造としては、ありがちな死んで過去に転生してやり直すって話なんですが、中華風ファンタジーの世界で、なおかつ魔法系の世界観がない世界っていうのが今までありそうでなかったな、と
少しだけネタバレするなら、2巻では「死に戻り」はしてません
このまま人気が出ていくなら、何度か死に戻りを繰り返すことでシリーズを長続きさせることができそう^^;
悪女として開き直って宮廷で知略謀略をもって戦う姿は、『図書館の魔女』のマツリカ様を少しだけ彷彿とさせたりさせなかったり
今ならまだ既刊は2冊、試しに読み始めるなら超オススメですよ
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