第45話 【創作論】令和のこの時代、我々はもう近未来の話は書けないかもしれない
改元、あけましておめでとうございます
21世紀になってもうすぐ20年が経とうとしている今日この頃、私たちは相も変わらず複写式の手書き伝票にハンコを押して請求書を発行したり、月末には銀行のCD機に並んで一件ずつ現金振込みで支払いしたりしていますが、それでもほんの10年前、iPhoneはまだ日本で発売されてまだ1年、それが今ではガラケー使っている人はほんの一握り、スマホとタブレット両方持っている人も一定数いて、昨今の大学生はキーボードよりもフリック入力の方が速いとか
余談ですが、艦これの経済効果って最近ソース不明のTweetを見まして、それによるとWindowsのタブレット、世界的にはシェアは微々たるものなんですが、日本が飛び抜けて高いのだそうです
iPadではFlash再生できないから
で、話は戻って何が言いたいかというと、かつて鉄腕アトムは原子力を真空管で制御するというすごい技術で動いていました
真空管のくせに結構激しい動きもするし
「2001年宇宙の旅」のHALのインターフェイスってMS-DOSっぽかったですよね
「宇宙戦艦ヤマト」の波動砲発射シークエンスの最終局面では物理的にボタン押すし
エヴァンゲリオンでは引きこもったシンジくんが音楽を聴いていたのは、iPodなんかじゃなくてDAT(デジタルオーディオテープ)でした
そうかと思うと「風の谷のナウシカ」でメーヴェに乗ってるナウシカがiPadにしか見えない板を見ていたり
そもそも3年前の5月にはまだ天皇陛下が生前退位の意向を示し、上皇となって元号が変わるなんて国民の誰ひとり(とまで言い切っていいかはさておき)思ってもみなかった
要するに技術や社会の進歩や変化はどう進むか判らず、全方位に同じ速度で変わるわけではない
近未来を描こうとすると、数年後には陳腐どころか「有り得ない」設定とか前提になっているかもしれないわけで
我々は今後「近未来」を描くなら、平行世界として書くしかないのかもしれないな、と
まあ、22世紀になっても我が日本国では戸籍制度に本籍地が残っていたり、企業間ではさておき、役所に提出する書類にはハンコが必要でアナログな印鑑登録も必要である可能性には、チロルチョコ1個賭けてもいいけれど
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