TRUST

カガリ ナガマサ

序章

第0話 〜作者の意見〜

 これは、とあるアニメを見て思ったことなのだが、教師と生徒の関係は王と臣下の関係に似ていると思う。王と臣下は確かに王により強制され、王に尽くす一方的なものというその本質は異なるが、根本は似ているといえよう。臣下も、生徒もなぜ上のものについていくか、それはれっきとした信頼関係があるからだと思う。この人ならばついていける、この人を信頼できるという想いが、昔の戦(イクサ)や、政治に関わって今に至るのだろうと思う。これがなければ臣下はクーデターを引き起こし、生徒はボイコットを引き起こす。

 信頼関係とは実に難解なものなのである。信頼の度合いはいろんな人によって異なり、そしてそのすれ違いによって信頼関係が壊れるものなのである。

 さて、話が変わるが本当の教師はいったいどんな人だと思うかどうかと聞かれれば、まじめに回答をする者は十人に一人もいないだろう。なぜならば先述の信頼関係がなっていないものだと考える。最近の教師と生徒はどの人にも当てはまるものだが、お互いのコミュニケーションが足りないようにも見える。それゆえに一人ひとりに時間を割いてやることもできない。そして忙しいという理由でコミュニケーションを図るのを避けようとするだろう。

 この物語は教師を目指す一人の少年と、教師になるという怠惰な願いをかなえた胡散臭い新任教師の物語である。

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