序章 俺たちの旅の始まり
一話 アホと共に
20XX年 2月15日 午前9時27分。遅めの、俺らの部活最後の日。俺らの冒険は始まった。
遡ること半年。俺たちの部活、『異世界転送用機械作製部』はようやく結成された。先生に提出した部の活動内容はこうだ。
『我が部は『異世界転送用機械作製』を第一の目標として活動していきます。他にも、同じ学舎で過ごす仲間として、部員とも良い仲を築いてゆきます。』
なぜこの短文で申請が通ったのかもわからないし、部活というよりは愛好会に近いものなのだが……。
まあそれはさておき。それまで無所属だった人が、この中二病チックな名前に惹かれてやってきた。結成から変わることのないメンバーは俺、五六、高影、四十川、山田だ。まずはこいつらを紹介しよう。
一人目は、ふかっち、ふわちゃんこと、高校一年生『
二人目は、ユーリ、たかゆうこと、高校三年生『
三人目は、あーみん、みるるんこと、高校二年生『
四人目は、モブ男、ジミ夫こと、高校二年生『
最後に俺の紹介をしよう。俺は高校三年生『
本当は、みんなでこたつを囲んで、のんびりゆったりと残りの高校ライフを謳歌するつもりで始めたこの部活だったが、四十川の無茶ぶりと先生への活動報告書の内容を考える上で、『異世界転送用機械』の作成が必須条件となってしまい、渋々活動を開始した。
だが、俺らは超ギリギリでこの部活を作成した。人数がギリギリな上に、俺とユーリは卒業する半年前だったのだ。そのせいか、十分な資金は得られなかった。必死で教師に頼み込んでも、予算が足りないからの一点張りだ。しょうがなくアルバイトで稼いだなけなしの金を利用したのだが、やはり十分な額にはならなかった。
「「「「「これじゃあ造れないよーー!」」」」」
俺たちは見事にハモった。うむ、良い響きだ。まあ、そういうことでそれぞれ家から使えそうな物を持ち寄ることになった。
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