三つの鈴

 ある日、虹の橋の船着き場に地上からの舟が着きました。

 舟には黒い仔猫と白い仔猫と灰色の仔猫が乗っていました。渡し守はさおから三つの鈴を外すと、一つづつ仔猫たちの首にリボンで結びました。


「船着き場から出ると、並木道がある。並木道は公園を通って、虹の橋のたもとの街まで続いているよ。街の入り口の時計塔には、歌うたいの猫がいるからね。色々、たずねてみるといいよ」


 渡し守はそう言うと舟に戻り、客を乗せるとまた地上に引き返して行きました。


 仔猫たちは渡し守に言われた通り、歌うたいの猫に会いに行くことにしました。



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