陰謀
「なんか最近エルメ元気ないね」
「うむ…そんな気もするな…最近寝込みも襲われてないしな」
いつもであれば、ルドルフルドルフ言っているエルメが一言も喋ってない。これはまさか…!
「エルメ…もしかして…生…ふがっ」
小石が頭に当たった。ちらっと横を見ると、エルメがこちらを睨んでいた。ですよね。
そんなくだらない事を言っていると、メルが現れる。
「魔王様、お忙しい所すみませんが、騎士団団長がお話があるようです。」
「あぁ、分かった。今行く。」
そう言ってルドルフがその場を後にした。
【魔王】
「何かあったようだが…どうした、アルバよ」
「魔王様お忙しい所申し訳ございません。魔王様に伝えなければいけない事が…」
突然の呼び出しに、少し困惑する。騎士団長自ら来るということは、ただ事ではない。今までが平和だった分、なにか良からぬ事でも起きたのだろうか。
「今この魔王城周辺で事件が多発しています。それも魔王様に近しい者ほどその事件に巻き込まれています。昨日も我ら騎士団の副騎士団長がその毒牙に…」
「目撃情報はあるのか?」
「それが…全員口を揃えて言ったのが…ロイヤルキャットの再来だと…」
「!?」
体が強張るのを感じる。ロイヤルキャット?そんなまさか…あの時全て…
「そうです。過去の戦で全て殲滅したはずです。しかし、魔王様も考えた筈です。1人だけ生き残りがいることを。」
それを聞いて、気づけば騎士団長を投げ飛ばしていた。そんな、そんな馬鹿な。
「魔王様にが信じたくないのも無理もありません。しかし、相手が誰であろうとその毒牙から守るのが我々の職務です。ご無礼と分かった上で言わせていただきました。どうかその事だけは頭に入れておいていただきたい。」
「そうだな…すまない…ワシの方でも色々調べてみる。ご苦労だった、下がれ」
「では私は普段の職務に戻ります。では」
そう言って騎士団長は部屋を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます