☆タイトル「僕らのユートピア」

☆作者名「加藤アガシ」

☆作品リンク

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882296015

☆あらすじ(原作より引用)

　自分の居場所を見つけられない少年・向井駈は、ある日、深夜の公園で謎めいた少女と出会う。彼女の『心の声』を聴いた時、少年はそれまで隠してきた自分の本心と初めて向き合う。虐げられた少年たちの青春群像劇。

☆作者評

深夜に家を抜け出して公園に向かう主人公。その理由は「世界に自分一人みたいな気持ちになれるから」。主人公は父の他界をきっかけに引越し、高校ではイジメを傍観し、いつも謎の不安感を抱えている。その本質が「寂しさ」であると見抜いたのは、深夜の公園で出会った少女だった。主人公は少女と出会い、少しずつ変わり始める。

「自分の居場所がない」と感じる人、日々不安を抱えている人、そういった人にぜひ読んでほしいと思う内容。シリアスかと思えばそうではなく、一話の文字数が三千文字以内だからなのか思ったより読みやすい。少女と出会った少年がどう成長していくのか、非常に楽しみ。

主人公の持つ感覚は多分、若年層なら多少は理解出来るんじゃないかと思う。若者特有の感覚とでも言うのかな。青春物ではあるけどシリアス系ヒューマンドラマ。現代を生きる若者、特に学生の人に呼んでもらいたい一作。