これからの日常に
あなたと顔を合わせてから数か月、
わたしはこまめにカフェに通うようになった。
もちろん、あなたに会うために。
そんな時知り合いから連絡が来た。
「カフェのスタッフが辞めるから代わりに入ってくれないか」
とのことだった。
その当時私は仕事を頼まれることは誰かに必要とされている事だと思っていたため、断ることはなかったが
Tやあなたや他のスタッフが猛反対して連絡をしてきた。
しかし私はあまり聞き入れることなく意地とTへの反発心で入ることを決めた。
最初の一週間はあなたと会うことはなく、他のスタッフに仕事を教えてもらいながら色々な話をした。
Tはこのカフェで私のことを色々話していたみたいで私の好きなものやTと遊びに行った場所など次々と当てられていった。
自分のいないところで自分の話をされるのがあまり好きじゃない私はTに対するいら立ちを覚えつつ、ファーストフード店とは違った人間関係 仕事を楽しむことができた。
数日後、カフェにきて初めてあなたと働く日が来た。
その日は朝からすごく緊張していて、私があなたを気に入っていることを知っている主婦は
「ひーちゃん来るからっで落ち着きなさすぎ」
と言いながら笑って楽しんでいた。
私はあなたのことを考えないように仕事に専念しようとするも、主婦は面白がって「あと何分で来るね」や「時計を見てごらん」色々な意味で私を追い詰めてきた。
時計を気にしつつ接客をするために客席に行って帰ってきたとき、
同じタイミングであなたは裏口から入ってきました。
心臓が止まりそうになりながらあなたに挨拶をして「お久しぶりですね」と声をかけた。
あなたは「なんかすごい違和感しかないね」と私の肩に手を置いて笑いかけてくれました。
その瞬間それまでの緊張や不安を一瞬で取り除いてくれた気がしました。
その日は一日あなたと話をしながら仕事をして、あなたが終わるまで待って私の車で家まで送って帰りました。
緊張しながらも安心するような慌ただしい一日を過ごし、これからこんな毎日が続くんだと考えながら
部屋の窓からまだ寒い夜空を眺めながら静かに眠りにつきました。
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