僕と君の隠し事。

雨音りこ

第1話 迷惑な奴

クラスメイト数人からの挨拶に応え、教室に入った僕はいつも通り自分の席に着き本を読み始めた。

僕は本が好きで、一度本を読み始めると止まらなくなるタイプだ。本の世界に完全に入ってしまって周りが見えなくなってしまう。

そんな本を読んでいる僕にいつも話しかけてくる迷惑な奴がいる。

今日もそいつは遠慮せず僕に話しかけてきた。

「ねぇ、千里君は本が好き?」

最初は無視してやろうかと思った。

いや、もはや本に集中していた僕【千里】は、そんな迷惑な奴に返事をするつもりもなかった。

だが、そのまま本を読み続ける僕にそいつは容赦なく話しかけ続けてきた。

「そんなに本ばっかり読んでないで人と少しぐらい話しなよ〜。」

「昨日のテレビ観た?あれめっちゃ面白かったよね!」

何がしたいのか。余りにもうるさかったので僕は一度本を読むのをやめた。

「そんなくだらない会話なら他の人としてくれない?僕は本が読みたいんだよね。」

僕は言ってやった!という気持ちでいっぱいだった。これで彼女も僕に話しかけるのをやめてくれるだろう。

でもその僕の甘い考えはすぐにぶち壊された。

「え〜。そんな事言わないでー。いいじゃん。私は千里君とお話ししたいし!」

「しつこいね、君は。何度も言ってるけど僕の本を読む時間を邪魔するのはやめてくれないかな。」

「私の名前は君じゃなくて鈴森小春!ちゃんと名前で呼んでくれないと困るよ、千里君。」

まるで話にならない。こんな感じで僕の日々の読書タイムは潰れていく。


神楽千里【かぐらちさと】、高校一年生。

最近、クラスメイトの鈴森小春という変な奴がしつこく話しかけきてとても迷惑をしている。


彼女絡みで迷惑する日々は、

まだまだ続きそうだ。


–to be continued–
















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