君はどこから来たのかい?


明日からバス旅行に行くという日。

むむは夜中にせっせと旅行に向けて

荷造りをしていました。


結構な時間をかけて

持っていく服と着ていく服を必死に吟味して、やっと荷造りを終えたのが午前3時。


眠い目をこすりながら布団へと入り、

いざ眠りにつこうとした瞬間…


ざわざわざわざわ…


突如として自分の足に

小さな虫が素早く這いずりまわるような感覚が生じたのに驚いて、

思わず飛び起きたむむすけ。


その感覚だけでソイツが

『絶対に足が沢山生えている小さな生き物』

だと理解したむむすけは

すぐさま布団をはぐって

その姿を確認してみることにしました。


クモとかだったらどうしよう…!


それよりも、もしゴキとかだったら

本当にどうしよう…!!


そんな不安を抱えながら

恐る恐る見てみると…


むむの足に止まっていたのはなんと

小さなてんとう虫でした。


クモとかゴキとかじゃなくって良かった~


思わずホッと胸を撫で下ろすむむすけ。


…にしても

このてんとう虫ちゃん。

一体どこから入って来たんだろ?


そのままポイっと

てんとう虫ちゃんを外に出して、

ピシャリと窓を閉め

野生にお帰りいただいたむむ。


まさか自分の寝室で

春の訪れを感じる事になろうとは

思いも寄らなかった

そんな夜明け前でしたとさ。


そしてその数日後には、

うちのリビングで楽しそうに

ピョコピョコ跳び跳ねている

小さなアマガエルに遭遇。


…ねぇ?

もしかしてこの部屋、

どっかに隙間があいてたりする…?


そんな疑惑が渦巻いた日常でしたとさ。

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