花咲く思い

螢奏

第1話 幼馴染

<花咲澪>

ぴぴーっぴぴーっぴぴーっ

んー。目覚まし時計がうるさいな。

「起きろ!みーお!」

「んー。やだよー。零。まだ春休みだろぉー」

僕を起こしに来たのは幼馴染の雪井ゆきいれい

「なーに言ってるの。明日から学校が始まるから必要なもの買いに行こうって言ったのお前じゃん。」

「あれ?そうだっけ?」

僕は中学を卒業し太陽の星学校へ受験した。そして受かった。

なぜ受けたか、零は知っていた。能力を持つものは物心がつくと能力が出てくる。

しかし僕は物心つく前。そう、生まれたころから能力を持っていた。

だから、零も知っていた。知っても零はなにも変わらず接してくれた。

「澪。ちゃんと帽子かぶれよー。買い物中に頭から花が出たら大変だろー。」

「そうだねー。ちょっとタンスから服出してー。」

「ほれ。暖かくして行くよー。」

「そういや、零はどこに受かったんだっけ?」

「あれ?言ってなかったけ?」

「聞いてないやー。どこ?」

「太陽の星。澪と一緒のとこ。」

「え!あそこって能力持ってないと結構厳しいらしいじゃん!」

「あれー?知らなかった?俺結構頭いいんだよねー。」

「あぁ。学年トップだっけ?」

「そそ。」

零は中学校で頭がよかった。でも、なんで高校教えてくれなかったんだろう。

「早く行こうよ澪。」

「何で行くの?」

「徒歩だよ!徒歩!」

「えー。バスで行こうよー。」

「澪は光合成しないと、ずっと寝てるじゃんか。」

「寝てないし。」

「寝てる。授業中とか」

「違う。体力をためてるの。」

「そーゆーことにしとく。でも、澪必要な時以外外でないじゃん。」

「だって・・・」

「ま、早く行こうか。それと、今日は特別にバスな。」

「いぇーい!零あがと!」

僕は一目が気になって外に出ない。だから零は僕を外に出してくれる。

バスの中は人混みでいっぱいだった。

僕は怖くて零の後ろに行った。零は僕より背が高いから隠れるには丁度いい

そのあと書店に行って文房具とかを買った。

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