もうあなたと居たい
@Nakahara
第1話 もうあなたと居たい
「今君と居たいのだ」
卓郎は姫子に電話で言った。
「今夜行けない」
そんな風に二人の男女関係が始まった。
二人は夏に出会った。それは確か、8月3日だったか。
卓郎はもう姫子を想って走ってばかりいた。姫子とキスがしたかったのだ。姫子は卓郎のたくましい体に抱かれたくて、いつも卓郎の体の事を思い描いていた。
二人で初めて出掛けた時、二人はどう行動すればいいか分からなかった。なぜなら、卓郎はキスをしたいし、姫子は卓郎に抱かれたいし、でもそれは街中で求める事が出来ないからだ。結局二人は薬局に入って買い物することにした。二人ともお金を沢山持っていた。だけど、薬局で二人がいちゃつき始めた。同棲しているわけでもないのに、「シャンプー買っておくね」とか「あなたの歯磨き粉の替えを買っておくわ」とか延々言っていた。
「姫子、俺の下着も買っておいてくれ」卓郎が先走った。
「卓郎、それの段階へはまだ行けない」
今思えば2人は出会った日から結婚へ向かってたのかもしれない。
「姫子とキスがしたいのだ」卓郎は野原で言った。
「私たち結婚しましょうか?」姫子は卓郎に結婚することを提案した。
「ああ」
二人は結婚した。
二人は結婚式をあげなかった。(おわり)(一話完結)
もうあなたと居たい @Nakahara
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