親友

僕ボッチはいつも通り学校へ行く。

学校の外ではふつうの人に見られる。

ただし、教室へ入るといないものと

される。僕は、これは差別なのか… と

思いながら椅子に座る。

しかし、そのときだった。

ある少年が話しかけてきた。

僕はある時からいないものとされていたのに

どうして今頃話しかけられるのだろうか?

と疑問に思いながも 『何か用かな?』と

応えた。

そうすると、その少年は、

『いや〜 なんかさ、おまえ普段なにやってんのかわかんないからさ、話しかけてみたかったんだよ。理由はそれだけ。

で、おまえゲームとかやってる?

もしやってたら何やってるか教えてくれよ!』


その質問に僕は戸惑ってしまった。

一応ゲームはやっているが、入学してから

ほとんど話していないため、どう応えたら

よいか分らなかった。

そして、どうすることも出来なかったので

いつも通り黙っていることにした。


すると、少年が『あんなひどいことが長い間

続いてきたから、しょうがないよな…

早いうちに俺が止めていれば

こんなことにはならなかったのにな…

だから、ゴメン!俺のせいだ…

許してくれ…』

と僕に向かって謝ってきた。


そして、僕はこう答えた。

『別にキミはわるくないよ!悪いのは自分…

だから謝らないで…』

このように答えることで去ってくれる

と思った。

でも、その少年は僕の眼をみて

いった。

『悪いのは自分なんて言うな!

自分を責めて何の得になるんだ?

なんの得にもならないだろ!』


その発言に僕は驚いた。

こんなことを言ってくれる人は

いままでいなかったからだ。


『ゴメン、ちと言い過ぎた…

でもな?学校っていうのは

1人でいる場ではないんだぞ?

ひどいことをされたのも

理解できるが、どうして他の人に

話さなかったんだ?』


それは…


『バレるのが嫌だからだろ?

外ではふつうに過ごしているのに

学校内ではみんなにいないものと

されるのがな。』


そうだよ、よくわかったね…

キミだけだよ。理解してくれたのは。

それとさっきの言葉嬉しかった…

僕に構ってくれてありがとう。

でももう大丈夫だよ?

といって僕は教室を出ようとした

そのときだった!


先ほどの少年が僕の腕を引っ張ってきた。

そして僕に

『俺と親友になってくれないか?』

と言ってきた。


僕は、その言葉で涙がこぼれ落ちた。

それとともに

『うん…いいよ… これからよろしくね!』

と応えて今日の学校生活は

幕を閉じた。


僕に初めて親友ができた日であった。





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男子高校生ボッチの日常 夏乃ユウ @natsuno

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