第60話 薫陶成性 くんとうせいせい
明け方まで、彩矢子と交わっていた。
一夜で幾度、死んでもいいと思っただろう。
彩矢子に必要とされている、それを実感しながら死ねるなら、それでいい…。
それがたとえ、性的欲求の捌け口であったとしても、その相手に自分を選んでくれたのならそれでいい。
自分の研究を亜紀人、
だけど、彩矢子は、私を必要としてくれている。
明け方、シャワーを浴びてショーツを穿いている彩矢子を眺めていた
普通のショーツは身に付けることができない自分にとって、彩矢子の下着姿は憧れでもある。
「ねぇ…彩矢子、しばらく、そのままでいてくれない?」
「ん?どうして…」
白いレースのショーツを身に付けただけの彩矢子がベッドに横たわる
「キレイだから…」
「フフフ…あなたも穿いてみたら、きっとキレイよ」
普通のショーツは無理でも、サイドが紐だけのショーツや秘部だけを覆い隠すタイプの下着なら身に付けられる。
でも、
からかわれるのも嫌だったが、下着姿の彩矢子は、
だから足はロングスカートで隠し、ショーツの類は身に付けずにいた。
それは真似すればするほど、懸け離れていく姿を嫌悪してしまいそうだったから。
「彩矢子…彩矢子のショーツを頂戴」
「えっ?変な子ね、なんで?」
「なんでも…誰も持っていない彩矢子のナニカが欲しいの」
彩矢子は
真っ白の光沢あるクローゼットから、何枚かのショーツを
そのうちの1枚、サイドを紐で結ぶショーツをNo68に穿かせた。
「キレイよ…とても」
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