クラスで異世界転移したら、王女様は化け物でした。

ショウ

プロローグ

俺こと目片 祐也は小学生の頃いじめられていた。それほどキツイものではなかったが、性格は内向的になり、外で遊ぶ事も少なくなっていた。



そんな小学生時代を超え中学生になり、兄から様々な漫画やゲームを教えてもらい中学2年の時にはな中二病になっていた。



ただしその当時はまだ恥を捨てきれなかった為、自分の部屋でのみ自分が考えた魔法を詠唱したりアルファベットやルーン文字で魔法陣を描き何かを呼ぼうとしていた。



そんな意味のない無駄な事をしていたある日事件は起きた。



その日は夏休みの真っ只中で家族全員が出かけ家で一人だった時だ。


いつも様に魔法陣を描き、いつもの様に何かを呼ぼうとしていた。


その日の魔法陣はかなりの出来で自分でも驚く程だった。



「よし、今回の魔法陣はかなりの出来だな。やっぱり家に人が居ないと静かで集中しやすかったのかな?」



この独り言は中学で友達が1人も出来なかった弊害ともいえる。



「よし、準備もできた事だし、呼ぶとするか。何にしようかな?そうだな最近困ってる事は学校の成績だから………よし、今日は全てわかる目だ。最近はまってる「銀色のキャッシュ」にもそんな目があるしそれにしよう。成績も上がるとおもうし。」



何を呼ぶかを決めると部屋の電気を落とし雨戸を閉め、部屋を真っ暗にしてからロウソクに火を付けた。

ロウソクの火で照らされた魔法陣は何かが起きるのではと期待させる物だった。



「じゃあ、おほん。………我願うはすべてを知る瞳、汝我が願いを聞き、我が願いに応えよ‼︎」



手を魔法陣に向け何かを絞り出す様に唱える。何時もなら何も起こらず、ロウソクの火を消して終了となるのだが


「な、なんだよこれ‼︎」



唱えた直後魔法陣は光り始め、徐々にその光は一点に向けて収束していった。その一点は俺の左目であった。手で目を覆うとしようにも体が動かず、瞼を閉じることすらできない。


その光は熱を帯びていたのか目が焼けている様な痛みを感じた。光る魔法陣に驚き、動かない体に恐怖し、目の焼ける痛みに叫んだ。



数分経ったのか数秒しか経っていないのかは分からないが、やがて光は収まり、俺は目を手に入れた。




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