4巻発売おまけ小説「委員長の部屋」


 ラ~ララ♪ ラララ、ラ~ノベ♪


「皆さん、こんにちは。委員長の部屋へようこそ……。今回『委員長の部屋』の司会を務めさせていただく『何故かの』主人公の安藤です」


(まったく……いつもは書籍の表紙になったヒロインがゲストになるからって、何で俺が委員長の部屋の司会なんかやらなければいけないんだよ……。委員長は表紙にならないと思ってたんだけどな。はぁ、委員長一人で司会とゲストすればいいのに……)


「…………」 チラッ?



「…………」 ソワソワ ← 出番を待っているゲストさん



「えー、本日の『委員長の部屋』はいかがだったでしょうか? では、次回またお会いしましょう。バイバイ~♪」


 ラ~ララ♪



    ラララ、ラ~ノベ♪






 ラ~ララ♪



    ラララ、ラ~ノベ♪


「ちょっと、待ちなさいよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


「……うおっ!? 何だよ。委員長? 俺、読まなきゃいけないラノベが溜まってるんだよ……。めんどいから、もう帰ろうぜ?」

「アンタふっざけんじゃないわよ!? ついに、わたしが表紙を飾ってゲストという立場になれたのに、今日という記念すべき日を逃したら、何時わたしの出番が回ってくるっていうのよ!?」

「うるさい、うるさい、うるさい。分かったよ……。ちゃんと、司会やればいいんだろ……」


(はぁ、やる気出ねぇ……)


「じゃあ、ゲストの委員長です……」

「この司会、ゲストの扱いが雑すぎないかしら?」

「それで何? 司会って何すればいいの? 髪切った? とか聞けばいい? それとも次回のゲストに電話する?」

「その番組はもうとっくに終わっているわよ……。司会と言えばゲストにいろいろ質問するのが仕事でしょう?」

「質問ねぇ……うん、無い!」

「もっと、ゲストに興味を持ちなさいよぉおおおおおおおおおおお!」

「だって、仕方ねぇだろ!? 一年も一緒にいれば委員長の事なんか大体知り尽くしてるぞ……」

「そ、そう? 知り尽くしてるのね……」


(それはそれで、何か恥ずかしいわね……)


「はぁ、仕方ないわね。なら、マシュマロでわたしへの質問を募集しているはずだから、そこから適当に質問内容を選びなさい」

「ましゅまろ? ああ、この質問内容一覧ってまとめられたこれか……」


(うーん、どの質問にしようかなぁ~。てか、この質問って……)


「じゃあ、まずはこれだな」



【委員長は小学生の時から委員長なの?】


「どういう質問よこれ!?」


(もっとちゃんとした質問が他にもあるでしょう!!)


「まぁ、委員長だからなぁ……」


(多分、クラス委員長みたいなのを小学生の時からしているの? みたいな質問だろうな)


「……で、実際どうなの?」

「意外かもしれないけど、昔からそんな『クラス委員長』ばっかりしてたわけでもないわよ? クフフ……こう見えても小学生の時は結構モテたんだからね♪」

「はい、次の質問に行こうか~」

「もっと、ゲストに興味を持ちなさいよ!!」



【委員長はSNSやってるの?】

【委員長はインスタやってますか?】


「えす……えぬ……えす? いん……すた……?」

「あ、これやってない奴の反応だわ。はい、次~」

「か、勝手に決めつけないでくれるかしら!?」


(あ、あれでしょ! L○NEと同じような奴でしょ!? クラスの連絡用にL○NEはやっているから……同じようなものよね?)



【委員長はラノベはどんなジャンルが好き?】

【好きなライトノベルは!】

【委員長の好きなラノベは何ですか?】


「これの外にも同じような質問が結構あるな……」

「これって、絶対安藤くんの所為でしょう……?」


(まったく……わたしが安藤くんの相手をしてあげているからって、わたしまでラノベ好きとは限らないんだからね? わたしはラノベは安藤くんの影響で少し読むけど、それよりは一般文芸とか文学小説の方が読むのは多くて――)


「委員長が好きなジャンルはラノベだと『戦記物』や『ミステリー』だな。確か『老女戦記』とか『チートエロメロイ』とかが好みだろ? でも、委員長ってどっちかと言うと文芸系の『砕け散ったところを見せてあげる』とか文学系の小説方が読むのが多いよね? 文学小説なら『ヤボー家の人々』とかが好みだっけ?」

「……安藤くんのバカ」

「何で俺、罵倒されたの!?」

「う、うるさいわね!」


(そこまで知られてると……逆に恥ずかしいのよ!)


「まぁ、いいや。次の質問いくぞ」



【委員長はポ○モン剣盾どっち?】


「委員長は眼鏡だろ……」 ボソ

「いいわ! 表に出なさい、安藤くん!!」



【『何故かの』三巻のレビューを製作中だけど、四巻のレビューでは委員長を呼ぶ予定よ! 準備はできているかしら?】


「これは……誰が書いたかまる分かりだな……」

「というか、妹ちゃんがレビュー書かれないって拗ねていたけど大丈夫かしら?」



【委員長教の現人神になってください!】


「えっと……何? 委員長、お前ついに怪しい薬で洗脳でも始めたの?」

「安藤くん、それはどういう意味かしら? クフフ……このわたしを崇める読者もいるということよ♪ ああ、質問の答えの方だけど……残念ながら既にわたしは『神』よ!」

「…………」


(いや、委員長だよ。泣いても笑っても名無しの『委員長』だよ……)


「時間も無いから質問もあと少しで終わりにするぞ……」



【後輩ちゃんの好きなものはズバリレモンですか?】

【4巻の桃井さんのセリフ感動しました!】

【朝倉さん仲間が出来て良かったですねw】


「わたしへの質問じゃないんだけど!?」

「因みに、この質問に関しては司会の俺の方から、回答をメールでもらっておいたぞ」

「こう言う時だけ、ちゃんと司会の仕事してるんじゃないわよ!?」

「では、こちらが皆の回答です~」


『アタシって、酸っぱいのはニガテなんですよねぇ~キャピ!

『ありがとうねー♪ 5巻のあたしの活躍にも期待しててねー♪』

『ウフフ……安藤くん。後で、お・は・な・し・しましょうね♪』


「安藤くん、墓穴を掘ったわね……」

「朝倉さん、それを質問したの俺じゃないからぁあああああああああああああああ!?」


(俺は司会の仕事をしただけなのに、理不尽だぁ……)


「じゃあ、次が最後の質問でぇーす……」

「明らかにテンション下がりすぎでしょ……」



【委員長! これから委員長を応援していきます! 頑張ってください!】


「まぁ、何だ……。4巻で表紙になった甲斐があったんじゃねぇの?」

「クフフ……そうね。これで、安藤くんに表紙でマウントが取れるわ♪」

「だから、一言多いんだよなぁ……」


(委員長、良かったな……)


「じゃあ、今回の委員長の部屋はここら辺で終わるぞ」

「また、次回の『委員長の部屋』で会いましょう♪」


 ラ~ララ♪

 ラララ、ラ~ノベ♪


「そう言えば、安藤くん。わたしに来た質問ってこれで全部なのかしら?」

「え! いや、まぁ~時間の都合で紹介しきれなかった質問も『少し』はある……かな?」

「どれよ? あるなら、せっかくだし見せてくれないかしら?」

「いやいや! もう時間だから! な? な!?」

「何よ! 見せるくらい……あ! ちょ、待ちなさいコラ!」

「ほら! 俺、帰ってラノベ読まないといけないから!」


(まったく、こんな質問を委員長に聞けるかって言うんだよ……)



【委員長は安藤くんのこと好きなの?】

【委員長は安藤くんと結婚できる?】

【委員長にとって安藤くんはどんな存在?】



 ラ~ララ♪



    ラララ、ラ~ノベ♪


 ラ~ララ♪



    ラララ、ラ~ノベ♪



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