第234話「女子会」


 カラ~ンスカーン♪


「うん、ちょうど席も空いているわね。皆、このお店でいいかしら?」

「サクラに賛成だよー♪」

「わたしは朝倉さん達がよければいいわよ」

「私もサクラお義姉ちゃんに賛成です♪」

「アタシも大丈夫な感じですねぇ~」

「わ、私も……大丈夫……です」

「早坂も、朝倉さまに賛成でございます……」

「そう、なら決まりね!」


「いらっしゃいませ……、空いとる席へ適当にどぞぉー……」


(サービス終了……なんで? 新しいガチャ……更新したのに……翌日にサービス終了って……何?)


「…………」


(あの店員さん、死んだカワウソのような目をしていたけど……何かあったのかしら?)



「それで、朝倉さん。今日のこれは一体何の集まりなのかしら? メンバーは一応全員顔見知りではあるけど……委員長の私が呼ばれたってことは生徒会関係ではないのよね?」


(まぁ、どんな用事であろうと、今や生徒会にも入って『学園カーストの表番長』ともよばれている朝倉さんの誘いを断るつもりはないから、付いては来たけど……一応、この集まりの理由は気になるわ)


「委員長、ゴメンなさい。今日の集まりは私の発案じゃなくて――」 スカァ~…… ← 存在感がバストダウンする音

「えへへー♪ 今日の集まりを企画したのは、このあたしだよー♪」 ビッグバァアアーーン! ← 押さえきれない存在感

「も、桃井さん……?」


(何故だか、急にこの集まりに不安を感じるようになったわね……)


「女子だけで集まったんだから、する事と言えば『コイバナ』しかないよねー♪」

「こ、コイバナって……」

「まぁ、本当の所はサクラが珍しく安藤くんと別で帰るって言うから、一緒に帰ろうとしたら女子ばっかりになって『これは女子会をするチャンス!』っと、思って急遽開いただけなんだけどねー♪」

「その咄嗟に思いついて直ぐに実行出来る所が、流石は桃井さんよね……」


(しかも、何気にメンバーが『学校一の美少女完璧美少女』『学年トップの巨乳美少女ビッグバン』『委員長』『一年生の生徒会メンバー裏のツートップ』『イケメン副会長の彼女シンデレラガール』『北高の副会長メイド』と、豪華なのよね……って、私だけ場違い感がすごくないかしら……?)


「じゃあ、最初は軽い自己紹介からでも始めるー?」

「モモ、そうね。このメンバーだと人によっては少ししか話したことがない人もいるものね? じゃあ、最初は私から時計回りに始めさせてもらうわね♪

 朝倉です。皆も知っているとは思うけど、学校では生徒会で副会長をしているわ。趣味は『読書(をする安藤くんをジッと眺めること)』で好きなものは『安藤くん(の全て)』よ♪ ウフフ、実は安藤くんって言う最高の彼氏がいるわ♪

 安藤くんはね。私と同じ運命の元に生まれた――」

「ハイ、スト――ップ! はいはい、サクラー? ノロケを通り越してちょっとアブない方向へトリップするのは止めようねー? 何か、一瞬だけこの女子会の空気がホラーになったような気がするからねー……?」

「よ、よかったよぉ……また、朝倉さんの『アレ(第144話参照)』を聞かされるのかと思ったよぉ……」

「藤林先輩、すごい震えてますけど……一体、過去にサクラお義姉ちゃんに何をされたんだろう……」

「キャハハ、マジでヤバイんですけどぉ~キャピ!

「ハッ! ……このギャル風のお方、坊ちゃまと同じオーラを感じます!」

「貴方達、自由すぎでしょ……」

「じゃあ、二番手はあたしだね。じゃじゃーん! 皆の桃井さんだよー♪ 生徒会の皆とはあまり話したことなったよね? サクラの親友です! よろしくねー」

「次は……時計回りだと、わたしの番ね。私は――」

委員長だよー言わせないよー♪ 皆、宜しくねー?」

「ちょっと、桃井さん!? 今の何か悪意を感じるのだけど――」

「ハイ! 次は、妹ちゃんだよ~♪」

「――って、このまま桃井さんが仕切るの!?」

「あ、どうも……いつも、お兄ちゃんがご迷惑おかけしてますよね? 妹の――」

「姉ヶ崎でぇーすキャピ!

「――って、姉ヶ崎さんはお兄ちゃんの『妹』じゃ無いでしょ!?」

「キャハハ~♪ でも、アタシも『妹』には変わりないしぃ~?」

「えっと……こっちが安藤くんの妹さんで時々生徒会の手伝いもしてもらっているのよ。そして、こっちが生徒会で会計をしている前生徒会長の妹の姉ヶ崎さんよ。皆、宜しくね?」

「…………」


(何で二人の妹の自己紹介を朝倉さんがしているのかしら……自己紹介だけでこの惨状、やっぱりこの女子会カオスね……)


「あと、自己紹介してないのはそっちの二人だけね?」


(まぁ、わざわざ自己紹介しなくてもいいんだけど、委員長のわたしとはあまり面識がない二人ね)


「は、ひゃい! えっと、わ、わわ、私は……」

「藤林さん、焦らないで? この子は生徒会書記の藤林さんよ。皆には副会長の石田くんの彼女って言った方がわかりやすいかしら?」

「ああ~! サクラ、そういえば生徒会選挙の時は一大スクープになってたよねー?」

「そ、そんな……スクープなんて……とんでもないですぅ」

「そして、こっちが――」

「どうも、北都高二年生徒会副会長を勤めさせていただいてます。白銀坊ちゃまの専属メイド、早坂でございます。本日は我がご主人野郎であるお坊ちゃまが、安藤さまの所へ『ハッハッハ! 早坂、僕はベスト・マイ・フレンドの安藤に庶民の民家とやらを見せにもらってから帰るから、君はそれまで優雅な花達とお茶会でも楽しんでくれたまえキラーン!』などと、また頭のネジが数本おとしたような発言をしたので、我が盟友朝倉さんのお誘いに乗って参加させて頂きました……どうぞ、D以外の方は宜しくお願いします」


「…………」


(これまた、濃いキャラが出てきたわね……)





【次回予告】


「皆、いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ♪

 この女子会……ツッコミにだけは回りたくないわね……。 

 さーて、次回の『何故かの』は?」


次回「女子会2 ~委員長のツッコミ地獄編~」 よろしくお願いします!


「なんか、ものすごい不吉なタイトルなんだけど!? う、嘘予告……よね?

 じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ! 出す手は決まった? もちろん、私は決めてるわ。じゃあ、いくわよ?

 ペタペタ・ペタりん♪  じゃん・けん・ポン♪」 




































【グー】


「皆のコメント、評価、待ってるわ♪」

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