時雨鳴く蟬どもの亡骸が夏を作っている

黒い揚羽蝶が一匹 ひらり、巨大な雲を背に

どこへいくのか だれもしらない


朝と夕の風はささやかに涼をはらんで

似ているようでいて全く異なっている

それは 全く異なっているのだ


夏だ


今日も転がる蟬の亡骸に生かされている私だった

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