第2章 ガンダム二次創作 「機動戦士ガンダムムーンクライシス」の創作法
自分が、ガンダムの二次創作に関わったのはサイバーコミックスの漫画アシスタントに入ったのがご縁です。 持ち込みOKということでガンダムコミックを描いて持って行きました。プロト・サイコガンダムが出てくる内容で、今見ると典型的な(駄目な方の)二次創作です。(単行本未収録)
架空歴史の仮想戦記というのは最初からのコンセプトで、拙作「アウターガンダム」は「0080」の世界観の二次創作をベースに、プロジェクトX的な開発秘話を混ぜて、「無人機とAI」というSFテーマに落とし込みました。
当時はコミカライズかパロディ物、近藤和久氏の戦記物ぐらいしかありませんでした。第三者が描くアニメ基準ガンダムコミックとしては先駆けであったと思います。
アウターでは 設定は使うがストーリーキャラクターはオリジナル を基本としてやっています。
※「アウターガンダム」は、後でみのり書房「OUT」で同タイトル別企画があったのを知りました。みのり書房関係者に今でも全力土下座のスタンスです。
「ムーンクライシス」はMSサーガ(MS SAGA バンダイ)の創刊時からで後に「MSサーガはコミックオリジナル」と断り書きがあれば大体許されるという、出版物の自由度を認めて貰った企画でした。
宇宙世紀0100年にジオン共和国自治権放棄という年表記載があったので、当時一年戦争周辺が再度商業ゾーンになっていたため、あえて逆襲のシャア以降の「ジオン終結」を題材にしました。MAサーガには近藤和久氏の「機動戦士ガンダム0079」とF91スピンオフの「シルエットフォーミュラー」(やすだひろし)もありましたので 合間を埋めるにはちょうど良いバランスです。
「アニメを原点とする」「アニメに無いことはプラモ基準」(バンダイの出版物のため) などなどを創作ルールにしました。 設定は借りてくるにせよ、オリジナルを毀損してはならないのは当然です。 バンダイスポンサーの雑誌なのでバンダイが絡まない企画は入れないという基準になりました。
メインストーリー「再興蜂起」がメインになるので「0083」とは被らないやり方を模索しました。 戦争と言うほど大規模なものではなく表面上は「事件」ぐらいの範囲で。
・主人公は少年 ヒロインは少女
・テロ組織との結託
・地球連邦軍に対テロ即応部隊の創設
などなど、自分のやりたいものでディティールを固めていきます。
機動戦士ガンダムシリーズを見てるとちょいちょい ? と思うことがあります。
「Zガンダム」ではエウーゴという組織が出てきますが、「反地球連邦」なんだけど「地球連邦側の組織っぽい」というもので、「ティターンズの暴走化に備え対抗組織として準備された」という説明なのですが、何故反地球連邦? 豊富にロボ(モビルスーツ)が供給されるのは、軍事産業アナハイムの画策という説明も分かったような分からんような。 バンダイの新プラモデル定期リリース上のことなので仕方ないとはいえ、組織形態が不明でした。
逆襲のシャアの頃になるとエウーゴという設定も忘れられているので、「ヌーベル・エウーゴ」という純然たるテロ組織として再構築しました。「ヌーベル」はフランス語の日本風母音読みから。フランスなど欧州から生まれた反連邦非合法活動組織設定で、ガンダムの基本ラインが「宇宙移民の反逆」というところから「地球対地球」の戦いもあるという仕込みです。NEWとか新とかと同じ意味合いでヌーベルを使うのはこれが初ではなかったかと。
聖戦士ダンバインあたりから「オーラパワー」というビジュアルが見られるようになってきました。体の周囲からゆがみ線を発するもので メジャー化した元ネタはアニメ映画「幻魔大戦」で使われたエフェクト処理です。
ロボットアニメの歴史というのは「勝つ理屈」との戦いで、マジンガーZなどは「必殺技」をいかに繰り出すかのアクション構築で、「機動戦士ガンダム(初)」では「一般人が必殺技を出さないで勝ち続ける高揚感」も見所でした。単純化せずスポーツ物に近くなったのが広く受けた原因だと思うのですが、ガンダムのメカバトル検証はあまりされていません。
自分のZガンダムの残念な点はオーラエフェクトで表現される「精神力」が勝ち負け判定に絡むようになって、「思念のエネルギー化」が「情念の強さ」になってしまいスポーツライクなアクションとは遠ざかった所でした。(サイコガンダム編あたりから顕著)
Zガンダムにメカの性能を活かした丁々発止のやりとりを期待していたので、新メカは出てきますがやられ方が「相手が強いから」では印象は薄くなります。
Zガンダムでは作画に時間がかかるメカの線が増えた影響か、口頭精神論に傾いた印象があります。 ZZガンダムは「明るいガンダム」に路線変更されたもの、結局スポンサーの「ロボット出せ圧力」等々から、キャラクターの行き戻りで物語が展開され、商材消費に陥った感を持ちました。
流れとしては「機動戦士ガンダム(初)」の登場人物のその後を描くのが「Zガンダム」~「逆襲のシャア」 ZZガンダムは「Zガンダム」から生まれたキャラクターの続編ですが、「逆シャアがあるので、シャアアムロが出ない」等の方針変更から「ガンダム(初)」の延長にはなりませんでした。「ガンダム(初)」にあった戦争群像劇は見られなくなり、旧ファンの食いつきは弱かったと思います。 ZZガンダムの世界は「歴史上存在しない」ので逆シャアには出てこない説なんてのもありました。
「逆襲のシャア」はかってのヒーローとライバルの最後の戦いという華やかな内容で、自分解釈としては「戦争を仕掛ける理由にこだわるシャア」と「純粋な直感で拒否をするアムロ(最強のパイロット)」のバランス感覚だと思います。
ニュータイプという特異体を実感したシャアは、ニュータイプとの差異を埋めるマシーンを獲得した物の、あまりにも強力すぎて持て余してしまい、アムロに渡して対決による死を求めている」といった内容なので「すみません!富野監督! 分かりづらいです!」というのが当時の感想。(ちなみに今は「シャアの気持ちはわかるが、あの破滅願望には感情移入できません!」)
ここでサイコフレームというやっかいなアイテムが出てきます。
カミーユやジュドーが超人的なエネルギーを発するのは主人公補正で有りとして、それがメカニカルな外部要素になって「ニュータイプ(ここではエスパー要素)性」が無いシャアでも扱えるとなるとパワーバランスがおかしくなります。
ガンダムのメカニカルアクションはスポーツライクだから面白いのであって、サイコフレームありきは面白くありません。この世界でオーバーロードアイテム使えるのは、富野監督のみだと思っておりますので、王者の剣は封印です。
富野監督のアニメ後半に見られるオーバースペックなものを咀嚼して、リアル世界に合わせ再構築したアイデアは、たしか長谷川裕一氏が元祖なので、同じとこには行かないようにしています。
余談ですが、超パワー発動をうまく取り込んだのが「SPTレイズナー」で時間制限無敵モードをアクションの核に埋め込みました。 それがガンダムSEEDの「種ぱっかーん」とか00の「トランザム!」に繋がる系譜になっています。
1987年-1990年の「ガンダムセンチネル」が秀逸だったのは、意味合いの付け直しでは無かったでしょうか。Zからのトイライクな可変機構を再構築し、「TVアニメを基準にしたメカ情報を掘ってリアルビジュアルに構築する」事に成功したのはエポックメイキングでした。
「TVアニメ」と「そこから拡張した情報」の2面が有り、MSサーガはバンダイというスポンサー側なので、商業目的はプラモ販促です。そのため後付け拡張情報はアリという方針となりました。
アニメでは未解決要素があって
・ミネバと替え玉のその後
・ジオン軍はどうなったのか
などなどを拾い出し、「ジオンが滅ぶ最後の戦い」を企画することになります。
ムーンクライシスのイメージベースは中島みゆきさんの「世情」。
愚直な人間が滅びていく悲劇が基本です。歌詞引用するとややこしいので配信買ってください。
戦う理屈も整理しました。富野監督のガンダムは主人公主観なので、政治背景は断片要素でしか入ってきません。
地球連邦は恒久平和を目的に設立されたものの、組織の破綻が生まれて止められない状況ではないかと推測されます。
それまでに「地球連邦首相」という役職が出てきてますが、内政がどういったものかは描かれていません。そこで「代表大統領」という役職を新たにひねり出しました。直接内政に関わる役職とは別に決定権がある人間が必要であろうという判断からです。 一次二次ネオジオン戦争後に素早く決定するために設立されたポストということにしておけば、年表矛盾も無いわけです。
レイニー・ゴールドマンという名前はユダヤ系財閥支配のメタファーのつもりでしたが、今になってかなりシリアスな問題になっています。
地球連邦、主人公側の理屈としては「地球連邦が弾圧的になり問題も生まれているが、自浄努力を信じているし、変えていくつもりである」という立ち位置。
ジオン軍側は「地球支配により、権益が損ねられている状況からの脱出」
という対立構図を設定しました。
テレビ朝日で放送していた「CNNデイウオッチ」という番組が主に国際情報のネタ元です。
「機動戦士ガンダム(初)」においてジオン軍が「悪」とされるのは「ガンダム(初)」冒頭語られる大量殺戮を政治的な是としたところだと思います。ジオン再興が「弱者の回復」という大義名分はあれどテロリストと手を組み「結果が正しければ手段は後に正当化する」という段階でもう駄目なわけです。
ここからは第一話から二次創作の過程と元ネタ解説していきます。 ムーンクライシスお持ちの方はご用意ください。
1話「少年の日」
タイトル元ネタはフレデリック・フォーサイス「ジャッカルの日」より。テロリスト対公安組織という共通項があります。サブタイトル「ダカールの日」とも引っかけてます。 起点となる一日から2ヶ月の話と最初から書いて、最後には生存していることをほのめかしています。
オープニングは主人公が地球から旅立つところ。 見送りに来てくれた人間をさんづけで微妙な関係を出しつつ、「ひねくれていない主人公像」を出してます。少年は物語の良心である位置づけ。
機動戦士ガンダムは児童向け作品がベースなので、TVで軍人主人公というのは例がありません。 ムーンクライシスでは最初から 最後は主人公に射殺させるオチを計画しているので、訓練を受けているスタートにしています。
ガンダムTVシリーズが児童番組ベースなので、その意思を受け継ぎ 中学生ぐらいの世代から楽しめるように作っています。
戦闘空母ベクトラ
外宇宙配備用に作られたものの「軍事力を遠くに置くと反乱する(Zガンダムのジュピトリス)」という理由から地球軌道上に留め置かれています。 この頃は対テロが激化しているという設定で地球降下Zシリーズ配備の即応部隊が駐屯しています。もう一度変形シリーズを出すことで差別化を図りました。 プロット作成した1992年は911以前なので「戦争に準ずる対テロ作戦」というのは斬新であったと自負しています。
冒頭のベクトラ眺めるの状況告知ショットのイメージはスタートレックTMP(劇場第一作)のカーク船長がエンタープライズに乗艦するシーン。映像化するんだったらサラミス級とか映した後に馬鹿でかい戦闘空母が出てきて、常時離発艦するような現役描写がいいですね。映画「トップガン」的な出だしです。
当時としては珍しい政治的には「リベラル」という言葉を使っています。軍内部でも弾圧強硬派と穏健派がいて、リベラルは後者。 民間被害を伴う強襲作戦などには反対しているため、出世しないコースなのですが、Zシリーズが配備されているので、「変形メカを操る"Z乗り"が超一流」といういかれた連中の集まる独立部隊にしています。自衛隊のイーグルドライバーみたいなニュアンスです。
ZシリーズでしれっとZプラスを出しています。 プラモにあるのでバンダイ宣伝の一部理論ですね。 主人公には新メカのZプロンプト。 記号の > をプロンプトと呼ぶところから命名。 「次の入力を待つ」という意味合い。
ガンダムTVシリーズで「ティターンズの暴走」があったので、監視役に政治士官が乗っています。 ラナフ・ギャリオット 眼鏡のお姉さん、大事ですね。
政治士官の元ネタは「レッドオクトーバーを追え」から。 ムーンクライシスは冒険小説のストーリー展開で組み立てていますので、後のトラブルの伏線です。 北極の基地が「ゼブラ」というのもアリステア・マクリーンの「北極の基地/潜行大作戦(Ice Station zebra)」からの引用。
2話「北のテロリスト」というタイトルは ライブ・マシーン(狩撫麻礼 松森正)からのいただき。 内容は無関係ですがこれも傑作ですので是非見て欲しいコミックです。
新メカ ヴォルテール が出てきます。 名前由来はフランスの哲学者と ボルト+テールで稲妻の尻尾的な高速運用を想定したもの。
当初はメッサーラ出そうとして「ジュピトリスメカが流れることはない」との突っ込みからオリジナルメカに。 イメージ的にはグリプス戦役~ネオジオン戦争の間にロボットフレームだけ残って、後からリバースエンジニアリングで付け足したものを想定。
メイファ(ミネバ)が登場。 謎の少女が実は・・・的なヤツですね。
「貴重な戦力を今使うのか」とジオン軍人側が反対しますが「何に使うか静観しましょう」という台詞でメイファが軍人おじさん達の支配的な位置にいることを示唆します。
富野監督の台詞はエキセントリックなものが多いのですが、「時代(環境)的高揚状態にある」という解釈なので、穏やかな口調にしてます。
メイファさんは誰彼かまわず高圧的になるような世間知らずではなく、逃亡生活から目立たないように生きるすべを学んでいるという設定。
二次創作では「メアリー・スー」という言葉がよく使われます。二次創作のオリジナルキャラクターを原点のキャラクターに絡ませるという「二次創作の禁忌」です。
もう一回書きましょう「二次創作の禁忌」です。
ミネバ・ラオ・ザビと言えば機動戦士ガンダムシリーズでも最中核のキャラクターなので、勝手に扱って良いものではありません。
来たるべき「富野監督が正伝を続ける日」のために本作内では「ミネバを名乗る者」ということにしています。ZZガンダム最終回で「実は替え玉でした」の少女もいるので、この子が成長した、最初から別のクローン、洗脳されてそう信じ込んでる、実は本物だがクローン扱いしている。いろいろと解釈バリエーションがあるわけですね。 後に書かれるであろう「富野監督の正伝」を阻害しないようには考えています。
ヌーベル・エウーゴは数々のテロ計画を実行してきて、用意周到に成功させたタウ・リンは天才的なカリスマテロリスト。個人的な復讐心をより大きくやりたいという動機があり、抑圧された悲惨な貧困層という出自からインテリ資本家がコロコロ騙されるので金ヅルには困らないという登場人物です。
ネオジオン側は、残党駆逐作戦から生き延びるには、こういった金銭ルートに頼らざるを得ない情けなさも入れています。
タウ・リンは強化人間の設定なので、ベクトラ内で「結果を求めて人体をいじくっても駄目だ」と第一話で入れています。Z(ZZ)ガンダムでも「強化人間=いかれた性格」なので肉体的優位に立つと欲求に歯止めがきかなくなるでろうと考えています。
ヴォルテールをタウ・リンは大統領専用機の襲撃に利用されます。
ゴールドマン大統領は、宇宙開発に予算が流れすぎて地球圏の復興が立ち後れていることにいらだちを覚えています。 地球は コロニーやら隕石やらをまめに落とされているので環境の変化から自給自足率が減少して、場所だけは無限にある宇宙農業に頼っている状況を想定。 ゴールドマンは地球圏の経済状況をまずは再生させる方針なので宇宙開発とかは後回しにしたい。個人的にも被害者なので「宇宙の自治権」には興味が薄い。「経済の再生」が貧富の格差を生み出すのは昨今の政治状況の通りです。本作宇宙世紀0099年はかなり厳しい財務状況です。
タウ・リンとしてはゴールドマンにまともな政治をやられて経済を立て直されては困るので、反地球連邦を煽って自分の勢力を拡大させようとしています。
「Zは脆弱」という台詞にも突っ込みが入りまして公式にはZガンダムは意外と堅牢だそうです。 ここでは「長時間陸戦には向かない」「カミーユのZガンダムは別格」等々の言い訳クリア。
ヴォルテールとの地上戦で重度汚染地帯が登場します。今ならわかりやすいでしょうか放射線の高線量地帯です。「公的には人が居ないエリアでの戦い」と言うことでSF物の面白さを入れたつもりだったのですが、洒落にならないのが今の環境です。
余談ですが、東日本震災後、実際に立ち入り禁止地区に勝手に戻っている人が居て、自分で除染して電気のないところで不自由な生活を送っていました。
ムーンクライシスはガンダムの物語上にある作戦結果を、そのままリアルに引き継いだらという世界観で構成されています。
初心者らしく空気を読まない、これから先も空気を読まないのが主人公タクナです。
「連邦軍が俺たちのために戦おうってのか」登場人物目線から脱却して「環境からリビルドするガンダム」でも作劇していますので、二次創作でも世界は地続きは意識しています。
廃墟と化したダブリンでZZガンダム「空が落ちた日」から繋がってることを分かる読者には分かってもらえる仕掛け。 開始時は 0083が人気でしたがZ、ZZから入ったファンも忘れません。
主人公の兄貴分タイラントの台詞で「俺が産まれた街だ」とあります、生まれたの誤植ではありません。地球連邦側の宇宙移民嫌いはこういった大量破壊作戦が影響していることの示唆です。
3話「月面都市ブラックアウト」
タイトルは小松左京氏の「首都消失 TOKYO BLACKOUT」 から。 大規模自然災害がキーになるのは「日本沈没」からの着想。
視点をジオン側に移動して戦力を整えるために苦労している描写。 コロニーは臭いなどで老朽化したスペースコロニーインフラの問題にも触れていて、宇宙開発にも予算が回らないと大変なことになる状況を そろっと挿入。
メイファの読者へのネタばらししつつ、ザビ家への心酔も描写、これも後の伏線。
連邦側では、費用効率が悪いのでベクトラ運用の中止が宣告されます。
AE社のロビー活動、時期開発は小型化 などでF91までのアリバイ完了。
「テロの被害額よりベクトラの維持費の方が高額」という台詞で逼迫した財政の示唆。
地球連邦軍は人民生命の保護者であるという建前すら捨てようとしてるので、「誇りに値札を付けるのか」と嫌みを言わせてます。 ゴールドマン大統領としてはテロ放置の軍備大緊縮で浮かせた予算を使い、農地工業地帯の復旧復興を完遂させる方が大事なのです。
後に主役機搭乗があるので主人公の能力描写して、ジオン側の決起に入ります。
0083のデラーズ演説が「若者の熱き血」「祖国のために」と(少々ポエミーな)ジオン公国回復台詞だったので、ザビ家否定のシャアが関与したアクシズ以降は「祖国」の概念はなかろうという判断から、「我々は、なおも戦いを続行する」「英霊の護りあれ」とまとめています。
発電基地占拠~電力停止からの月面都市を人質化~アクシズ返還要求~アクシス最深部からDD機関回収~決戦艦アウーラの発進。までが第一次作戦。
襲撃には逆シャアのギラドーガと、多分みんな忘れていたであろうZZのドライセンの混成編成。 Z、ZZの怪獣化したモビルスーツを真面目に軍事作戦に投入する所が面白いのです。
情報収集用EMSジェガンなど逆シャア由来の連邦メカ。
地球連邦の議会ビルがあるのがヒューストン。 連邦首都がダカール(アフリカ)>ラサ(ユーラシア)と移動したので北米大陸に移動して、宇宙世紀の原点でもあるNASAヒューストンに落ち着いたという設定。なにげにガイナックス制年表をリスペクト。
4話「軌道上の謀略」 特にタイトル元ネタは無し
ベクトラではゴールドマン大統領の性格から、交渉要求を突っぱねての強攻策と考えていたものG8の説得で、ネオジオン、ヌーベル・エウーゴ共同軍側の要求受諾。これもタウ・リンが用意周到に準備済み。
G8というのは地球連邦制定後の区分代表で、実際は連邦大統領より上位の立場に有り平常時はG8合議がないと、大統領令が出せない仕組み。 直接自治は首相とG8で行っているので連邦大統領は各種政策に専念できるのです。
医者になったカミーユ登場。前述の「メアリー・スー」問題があるので基本こちらのキャラクターとは絡ませないやり方で。 Zガンダムでシロッコの道連れで精神崩壊に陥っていたものZZの最終回で復帰していたとこまでは公式。その後どうなったかを考えた結果、回復を信じたファ・ユイリィに対する感謝の気持ちが強かろうと言うことで戦場から遠ざかり、人命を救う方向を目指したということにしています。カミーユ先生はこの世界ではひっそりと第二のヒーロー人生送ってます。 Zガンダムリアルタイム視聴者の切なる願いなので許して。
アクシズは逆シャアラストで宇宙に戻されているのでどっかに係留されているであろうという判断。 地球連邦の緊縮政策から、ネオジオンから武装解除した艦艇が艤装を外されることもなくそのまま残されてます。「解体費用はトイレの金具になった」というのは揶揄も込められていて実際には、教育施設の老朽対策費につぎ込まれています。「民間団体の突き上げに負けた」としていまして、議会制民主主義、自由経済主義は健在。地球連邦は自治州代表議員を選挙で選出、州代表から大区分(G8)代表を選出するとしています。大統領は国連議長と同じで、最適任人物複数候補から任命される仕組み。
連邦側が残留アクシズ艦隊の壊滅と月面発電基地奪還作戦を準備する中、アクシズでは熱核反応炉の64倍の出力のあるダウンデッド機関エンジンが回収。連載当時は反物質炉と考えていました。
北極で極秘建造されていたアウーラは高出力砲とバリア装備の最強戦闘艦。建造は問題なくても炉心出力が伴わないため張り子の虎だったわけですが、DD機関の設置でフルモードの運用可能になります。
DD機関を確保した段階でタウ・リンの裏切り。 タウ・リンは冷徹な外観に絶対零度の冷酷さを持つキャラクターとしています。表面上の友好はすべて計算。 ネオジオンの再興とか宇宙移民の権利拡大とか、自分に関わる貧困の問題すらもどうでも良い。 たぐいまれなる頭脳で一番効率的に最悪の結果を引き出すことを意識しています。「自分以前」「自分以降」の歴史にしか関心がありません。
「強化人間か」「差別的な物言いだな」で、宇宙移民側の支配階級感も意識しています。
主人公がピキーンとヒロインの危機を察知。 ニュータイプは「異常なぐらい察しが良い」という認識なので、世界に洞察力ある若者は皆ニュータイプなのです。これは劇場版ガンダムIIIのラストメッセージ And now in anticipation of your insight into the future. (あなたたちの未来への洞察力に期待します)から派生しています。
劇場版ガンダムに熱狂できたのは、メッセージが清廉だったこともあると思うのです。
ガンダムは玩具紹介番組から始まって、物語やキャラクター、メカへの訴求力が強まる中で「大人の都合は面倒くさいけど、ガンダム支持してくれる若者は良い道に進んでよね」というメッセージではなかったかと。 「 ガンダム(初)」リスペクトで「超能力ほどじゃない」ピキーン能力です。
ハインライン計画 ロバート・A・ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」からネーミング。
「おまえ達がやっていることは何だ! 理想やイデオロギーで人を殺す」虚無的殺戮を目標とするタウ・リンの台詞。殺人者で物語上の悪人には変わりありませんが、この台詞から発せられる怒りは分かってもらえるのではないかと思っています。 ガンダムシリーズの悪役に対する怒りです。
地球軌道の救出劇。
二つ目ロボをガンダムと呼称してジオン側勢力には、怨恨のあることを臭わせるシーンは、わざわざ単行本裏表紙にも台詞抜き出して使ってるぐらい、力を入れているところです。 ガンダムは主役ロボなんです。 ヒーロー!と思わせる活躍が必要なんです。五角形の目は世界を安心させるまなざしでないといかんのですよ。
昨今、なんかもう、いろいろいじりすぎて分かっちょらんですよ。まったくもう
5話「果てなき錯綜」 これも元ネタ無し
メイファがベクトラに移動。虚脱状態から救うのは主人公ではなくてワンコのベクトラ。動物をラッキーアイテムとして船で飼う風習は昔からあって、ガンダムではこれが初ではないかと。
ブライト・ノア登場。これもここにいてはおかしくないだろう的なポジション設定。ガンダム史的にはこの後「閃光のハサウェイ」に繋がるわけですが、ハサウェイがテロリストになって処刑されるという悲惨な話。個人的には「バンダイ商品にないから なくても良い」って事にしてるのですが、後にクスイー商品化されてるんですよねー。
犬ベクトラのご飯からアウーラ発艦までに主人公とメイファの交流があるはずなのです。ここがないとラストの「君にが僕がいる」に今ひとつ繋がらないので構成の失敗です。 主人公が自分の過去のことを話します。
タクナ「僕の父さんが助けた人間は、テロの実行犯だったんだ」「その後で事件が起こって大勢死んだ。父さんはずっとそれを悔やみ続けていた」「でも、命は判別してはいけないと思う」
メイファ「あなたは軍人で、命令なら殺すんでしょう」
タクナ「殺して良い理由なんかないよ ただそう思っている人たちには立ち向かわなければならない」
メイファ「……」
主人公の両親はその後ネオジオンのテロで殺されてしまいます。
アウーラは核パルス推進で大気圏外へと飛び立つので、地上部隊は巻き添えで全滅。小規模な核爆発を発生させて推進力を得る宇宙航行システムを地上で使います。
流れはネオジオン決起~ミネバ名乗り~ハインライン作戦~ミネバの脱出。
メイファさんは軍服着た「自称」ジオンの嫡出子で、謎の大作戦の話をしているので、公平に考えて妄想を語ってる疑いを持つのが正しい判断でしょう。ベクトラ艦長ロウ・シンは検証作業を進めていて実際にクレパスがあるとしたら、どう月に影響を与えるか調べさせています。
月の地殻は岩盤のような状態ではなく、まだ流動性があるとのデーターがあるので今なら「硬化した流動性の隙間」でしょうか。
メイファの言葉を信用するきっかけは、遡ってタイラントの「間抜けなセンサーよりアテになる」という台詞からも。 シン艦長も一年戦争時の民間から生まれた英雄アムロ伝説を知ってるので、タクナが拾ってきたことを軽んじてはいません。
決定打は甲板長の手引きでメイファが脱出した際、甲板長が即座に情報を取られないように拳銃自殺したこと。
描いてはいませんが艦長と甲板長の戦場の歴史は長く、内部攪乱を目的に潜入した甲板長も、連邦への憎悪を募らせることなくベクトラには忠誠を抱いていました。 お互い信用していたことからメイファの言動は確信に変わります。
甲板長の伏線は張ってないですが、よどみない流れで「その時を待っていた」感が出るように考えました。「草」として潜伏 という時代劇要素も入れています。 軍属の人間が軍紀に逆らうのはよほどのことなので、作劇的にも安易には使えない脱出方法です。
プルトニウスの出撃許可を決断したのは・切迫した状況である・タクナは面識がある・一度拾った経験がある・プルトニウスは新鋭機なので作戦ローテーションにはまだ入っていない、などなど。 主人公と主役ロボは必然で結ばれるべきものだと思ってますが、ガンダムはたまたまパターンが多いですよね。
主役ロボ出撃 Zプルトニウス。 プラス、プロンプト、プルトニウスと韻を踏んでますYO!
6話「消失点までの時間」(以下略)
ネオジオンが決起作戦にテロリストとの共闘を選択したのは「連邦首都を壊す」「政府機関皆殺ししよう」はシャアなどが散々やったにも関わらず、結果連邦政府は同じ体勢に戻ることから。ネオジオンも勉強しています。連邦への憎悪を煽り立てることで大衆の空気感を操ろうというのが勝算で、ザビ家の遺児が、象徴的なロボ「グランジオング」に乗って民衆戦争を呼びかけるというのが大きな作戦の鍵でした。
F91の「おまえはアイドルになるのだ」という台詞の実践版ですね。
一年戦争の英雄で、ジオン・ダイクンの遺児であるシャアがいない以上は、ワイルドカードはミネバに回ってきます。
コロニーレーザーとか大量破壊兵器を伴う強攻策に傾倒していないのはウモン・サイディの教育係/監視/護衛役の二人のおかげ。 ザビ家の血筋を引いた遺児が、ダイクンのニュータイプ思想を思んじ、宇宙の独立と平和を語ることで内部分裂を防げるという最強の人材に育てました。 という設定です。
ネオジオンが地球圏支配の独立を果たすには、連邦軍の軍事力をそいだところで民衆からの圧で協定を結ぶこと。 その際に不平等支配を解消して宇宙と地球が対等の立場で政策決定を行うというのがメイファの目的でした。 多分選出議員を人口配分にといったところでしょう。
逃亡中のメイファは、サクッとクレパスの位置を教えます。人口過多有害論には染まっておりません。 敵味方識別のコードはドズル・ザビ搭乗機と同じ物なので物語中分かる人には分かるという事に。
連邦軍の戦力が整うまでにミネバを表舞台に出すというのが、決起作戦の核なわけですが、タウ・リンの裏切りであっさり崩壊。
タウ・リンは死体こそないものの地球落下で死んだであろう事は想像出来ているので「なぶり者になった姿を見たいか」と牽制します。
嘘であることは予想できても、悲惨なミネバの姿をさらす可能性は避けたいのでネオジオンのハウエルおじさんは要求を飲まざるを得ません。 どんなことを予想するかはあなたの鬼畜度判定です。
アウーラ追撃位置にあるのは、暴動鎮圧にかり出されたなかったベクトラのみ(ベクトラが暴動側に味方することも警戒) アウーラが月に到達した段階で手の打ちようがなくなるので艦長は追撃を決断。 上層部の承認を得るには根拠が希薄なので緊急回避での作戦行動です。
ここでギャリオット女史が監査官権限で全艦機能を停止させるというシャットダウン発動。シビリアンコントロールが有効に機能しているのですが、ここは危機的状況に陥れているだけ。 クルムキン司令が連邦議会まで直接乗り込んでシャットダウン解除を図るのはミノフスキー粒子高濃度散布による通信障害があるためです。
「今は法を曲げる時だ」最善の結末のために困難な道を選ぶというのが冒険小説の面白さですね。 映画シナリオ想定なので序破急の最終段階。ラストまで一気にバトルパートが始まります。
νガンダムっぽいヤツ登場 νガンダムの簡易版なのでツインアイ無し。フィンファンネルは無人攻撃装置なので操縦者が操ってはいません。
ゲーマルク登場 ZZガンダムからの引用。 ニュータイプが乗ればフルスペックで運用できるがそういった人材が枯渇したため能力を発揮できない設定。 戦史研究しているパイロットならいるだけで十分に圧をかけられるので効果はあり。
温存戦力全投入でのミネバ様蜂起の時間稼ぎのために全力を尽くしています。
アウーラの進路上、インターセプト軌道でベクトラ出現。 ベクトラはラグランジュポイントにいないので素早く動けています。
アウーラから無人機 これも新メカ。 グランジオングとアウーラの護衛用で、万一パイロットがいなくなった場合も考えてAI操縦が可能。 アウターガンダムとちょいつながりの悪いロボット。
大統領の素早い決断、緊急時の判断を早めるためにも大統領ポストは必要となります。 「機動戦士ガンダム(初)」とその後の作品を見ても「悪」の位置づけにイデオロギーが散々語られています。 ゴールドマン大統領は「思想で人が死ぬことは許さない」のが宇宙嫌いの要因なので、ガンダム世界の連邦首長を任されるだけの度量はあるとしています。
大統領まわりのイメージソースは「ラスト・カウントダウン 大統領の選択」(TVムービー ジャック・ショルダー監督 原作は「15時間の核戦争」ウィリアム・フロクノー)軍人が必要な行動を取るということで、かなりの影響受けています。
メイファがシッガルト基地に中止を呼びかけに行きますが、ここで裏切りに合います。ザビ家由来の毒ガス作戦などは、宇宙移民内でも正当化されていません。
これもタウ・リンが仕組んだことで、毒ガス作戦決行の証拠が山ほどあったので思想誘導はたやすかったとしています。
メイファの危機にプロンプト登場。 攻撃された後に割り込んでカバーするというシーンが好きではないので(そんな時間あるかーい!)プロンプトをカバーできたのはトリーガーが引かれる前に飛び込んだから。
プルトニウスの命名はプルート(冥王星から)冥王星は海王星より内側に入り込むことがあるので、もう絶対やらないと思っていたZシリーズ再設計の皮肉が込められているという設定。 スピードと防御力、短時間は高出力での戦闘可能としていて、テロの動きがあった途端、いきなり突入して全滅させることが出来ます。 ただし長時間運用は不可能でスパロボだと数ターンで役立たずになる使い勝手に工夫が必要なやつ。
最終回「炎の日」
ネオジオン決起軍。ミネバ不在のため作戦のコアがなくなり後は追い詰められるだけ。負け戦に自暴自棄にならず、艦隊特攻で活路を開きます。「血塗られた道だ 免罪など乞わん」は自分でも好きな台詞。 月の破砕計画が実行されたら宇宙移民の危機でもあるためまずはタウ・リンを止めることと、可能性があるならメイファの救出。
共闘してアウーラ撃破に当たりますが、ネオジオン艦隊が撃破目標なのは変わっていないので連邦MS隊の直撃を受けてレウルーラ大破。容赦なし
シッガルト基地破壊からの月破砕計画が明確となり大騒ぎ。
一話からネタ振りして、少々嘘っぽいところからスタートして、危機直面を意識してからのカウントダウンサスペンス。リチャード・レスター監督の映画「ジャガーノート」を意識していまして、爆弾解除に行ったら目の前で爆発させられるという逆展開。ちなみにジャガーノートとは「止められない大きな力」という意味だそうです。
唯一の収集方法として決起の中断を呼びかけるミネバ。 ミネバはこれ以上の混乱を望まないので鍵となる自分の死を覚悟しますが、主人公の説得で心が揺れます。
主人公の両親が死んだのはネオジオンによるものでしたが、怨恨より人命を選ぶ主人公。
割って入るハウエルがメイファにミネバのクローンであることを告げます。 そうなると死ぬ理由は無くなる訳です。 ミネバ真贋の答えは読者の皆さんの心の中にあります的なオチ。
「私が模造品でも」「君が生きてる限りだ」 少々というか かなーり唐突ではありますが主人公タクナには、命を救う理屈のほうが大事だというのは第2話からやっています。
「一生面倒見てやる」のプロポーズではなくて「出自がどうあれ人として生きていく限りは過去を超えて必ず救う」というニュアンスなのです。
ムーンクライシスの大元ネタは菊池寛の「恩讐の彼方」でもあります。
クローンは具体的な描写していませんが。「自殺遺伝子」が組み込まれて、年齢とかのトリガーで発動、がん細胞が増殖して死亡します。
(メイファさんはその後宇宙世紀107年は生きてます)
機動戦士ガンダムシリーズは「戦う屁理屈を言う(仮面の)悪役」「善意で拮抗する主人公」の話なので、主人公の意思が理屈を超える 個人的には最も理想的なジオン編幕引きだと考えております。
ラストはグランジオングvsプルトニウス戦。 ジオング ノイエ・ジール α・アジール と続く最終決戦MSの系譜で最後にジオング回帰。デザインもそれなりに踏襲。 地上戦も想定されていたのでがっちり脚付き。 ミネバを乗せて絶対負けないという防御側にパラメーターを振っているので、守備戦無敵。 不倶戴天の敵νガンダム戦が意識されているので、アンチファンネル装備、ロングレンジから近接近まで万能の守備固めのザッツボスキャラ。
せっかく理詰めで進めたのに最後にニュータイプ念力勝負なったら読者が興ざめなので、逆転方法として「グランジオングのハッチを開けて直接パイロットを撃ち殺す」を考案。主人公とメイファ二人の共同作業であることと、とどめを刺すのがメイファであることが大事です。
グランジオング撃破してもまだ無人機が残っているのでいよいよ絶体絶命! に駆けつけるは精鋭Z部隊。 はい!ZZも重装改としてまだ生きてますよ! かってのヒーローメカなので無茶ぶり無双もOKですよ!(ジュードー機とは違うかもしれませんが)でメカ関係グランドフィナーレ。
タウ・リンの最期はここまでする動機が両親への怨恨の吐露。 最小単位である家族を見捨ててはいけないというテーマを含めました。 逆家族物語。
ラストは「聡明なる人」に回帰したニュータイプ論と主人公とメイファの未来でエンドです。
ムーンクライシスは、いちガンダムファンからの当時の制作スタッフへの答礼のつもりで描いてます。
二次創作というのは元にあるものを受け継ぎ解釈し、また引き渡すことに意味があると思います。 この文章が、将来ガンダム二次創作に関わる人のアプローチの参考になればと思います。
※今回読み返してみて、自分の絵がいびつすぎてちょいちょい読むのが引っかかります。
MSサーガで描いたものを単行本化で切り貼り修正しているので、表情部分だけホワイト修正かけなので全体のバランスがおかしいのが見受けられます。映像化が見込めないならせめて、デジタル処理で修正させてくれんかなぁというのが心の底からの願いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。