アイドル消失。ー最高の思い出は永久にー

高月夢叶

第1話 夢と現実と憧れと






このステージは夢か?! それとも幻か!

今目の前に広がる光景があまりにも現実離れして眩しすぎて。

こんなはずじゃなかったのに。

自分の身に降りかかった喜劇をここから語るとしよう。

正直、無理に働かなくてもいいよね。実家にさえ居れば周りがどうにかしてくれるから。

何もしなくても3食のご飯はでて来るしお昼寝だって自由。今や、ネットが普及している現代、ネットさえあれば買えない物なんてなく、ネットさえあれば買えないものなんてないこの充実感は、癖になる。これ、以上の極楽はあるだろうか!とさえ思わせる。

今は、この生活しを守れればそれだけでいい

現実問題でなんて考えたくないから。


もし、どうしようもない事態に陥ったら...うん、それはその時に考えればいい。先の見えない不安とかそうゆうのは考えたって仕方がないからただ全力で今を楽しむ。そんな何処にでもいる少し怠け癖が強い、私、蒲原かんばら怜緒奈れおな(無職)はそんなこんなで高校を卒業して自分の人生の持論を親に展開したとこころ、そんな奴、家からでて行け!の父親からの叱り売り言葉に買い言葉で、わかったよ!

こんな家、出ていってやる!盆と正月とゴールデンウィーク以外帰って来ないからなー!と吐き捨て、都心のアパートに寝城を築いてから迎える一度目の夏のこと。

なに不自由もない生活をおくっていたけど、ただ一つだけこのハッピーライフのままでは叶わないことが一つだけあった。それは、アイドルに会うこと。【アイドル】

それは、人々の憧れの的となる存在で絶対的なカリスマ的存在。いつか自分もと彼女達の背中を追ってしまう。いつか自分も!とかそんな無い物ねだりをするつもりは無いけど大学への進学を諦めた時点で将来への夢や希望も無くなり、どうせなら学がなくても職が無かろうがリア充を満喫している奴らより人生を楽しんでやろう!

そう決めていた。仕事はどうしているかって?!それは人には明かすことの出来ない安全なお仕事。とだけ言っておこうと思う。

最近、アイドルへの熱量が抑え切れなくなった私は、この狭い部屋の中で居ても立っても居られず彼女達に会うためにアイドルのライブ会場へと目指してたのだった。

今までラジオやテレビの中でしか見たことがなかった彼女達の勇姿を一目見る為に。





そんなこんなで巨大なピンクビルディング内に入り、ラブラ万代の二階通路。ガルベストン通りの二階のライブステージ広場にたどり着いた。でも、久しぶりの外出だったことから土地勘を見失ってしまい気付いたらステージ裏に来てしまった。そこに大勢の女の子達が各々十人十色の服装を纏った女の子達が集まり不穏な雰囲気を纏い集まっているところに出くわしてしまった。皆、困惑しオロオロとした女の子達の声が聞こえてくる。

「いた?」「いや、いない...」『どうしよう!もう、公演がはじまっちゃうよ!』


するとその中の数人の女の子が自分をチラ見して「ねぇ、あれ...」と隣の子に話しかけている姿が目に留まる。

瞬間、これはここに居たら危ない!?と本能が訴えかけてこの場を退散しようと歩みを早める。が、大勢の女の子の中の一人の女の子が大きく手をこちらにブンブンと振っているのが目に入る。

ヤバい...気付かれた!?急がないと..とその時、『おーーーい、友希ゃーん』っと屈託のない笑顔で更に両手を振ってくる。そのあまりにも大き過ぎる声に周りに散らばっていたメンバー玲奈をめがけて周囲から、わー!!っと集まって来てあっとゆう間にメンバーに挟まれて身動きが取れなくなってしまった。

『う、うわぁー』なんなんだ、まったく。お前ら全員、3年B組かよ!なんて心の中で毒づく。

なにか一言言ってやろうかなんて思っているとガバッと突然さっきのな女の子に肩に腕を掛けられて抱きつかれた。ぱっと顔を埋めていた肩から外して女な子が涙目で向き合って「よかったー見つかってよかっだよぉー」と涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔でそれでも笑顔を忘れずに怜緒奈の手を握って来る。それは太陽のような活発な女の子でその涙や鼻水にも嫌汚感を感じさせない異質なオーラを纏う黒髪ポニーテールが似合う女の子だった。

それにこの活発な声は......

「もしかして撫子ちゃん??」とまさかと思い訊いてみる。「え!?そうだよ。なに言ってるの。。。」とキョトンとした顔で見つめて来る。

「さぁ早く着替えないとステージに間に合わないよ。友希。撫子!!。」と後ろから様子を見ていた落ち着いた感じのお姉さんが私となきじゃくる女の子に話しかけてくる。

『あっ、恵麻えまキャプテンー!』

野絵ちゃんが手で涙と鼻水を拭い満面の笑みで応える。

「っ...まったく、恵麻じゃなくて北里きたざとキャプテンでしょっ」と注意を促す。

そんなありふれたやり取りを聞いていて

なんだか汚感が、いや。悪感が走る。「ぇ!?ステージって?? 友希って私?!それに今、撫子って。」一体私はどこへ迷い込んでしまったんだろう?と何が何だかわけがわからずに頭がこんがらがる。

「あのーこれの集まりって一体?!」と恐る恐るお姉さんに訊いてみる。

「なに言ってるの!寝言なんて言ってるのないで早く、こっちに来て。」と呆れた顔をされて、あれよあれよとゆう間に控え室と思われる部屋へに連れて行かれてしまった。

そこでは、女の子達が超スピードで華やかな衣装に着替え、メイクを仕上げていく。

しうして、アイドルのオーラなんか微塵もない何処にでも居るようなの女の子達なのだったのに、今目のに居る彼女達のオーラが顔つきが変わって今、目の前に居る彼女達は、それは...テレビなどで見る【アイドル】そのもので彼女達こそが自分が憧れ追いかけ続けたBND48だった。







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