紫電! ダブルエス
島の地上。四角いメカをあっさりと倒すダブルエス。
コックピットのライゾウは
「動きが軽いぜ」
うなる足。
衝突の寸前に薄い光が発生し、
スミコとネネは
『
「
「使用時、部分的に変形するみたいだ」
キヨカズは、コックピットに表示された文字を読んでいた。
メカ担当のメバエがサポートする。
『データでは、右手に
『周りの敵以外に、反応なし』
『全力で倒そう』
トミイチたちも見ている。
飛んでいる箱から、これまでとは違う敵が出てきた。
地上に落ちた箱が変形する。
四角いながらも、動物の
オオカミのように見える。
しかし、
「ビームブレード!」
叫ぶライゾウ。シーイーブレードを使っていた。
派手に爆発する敵のメカ。
「ビームキャノン!」
さらに叫ぶライゾウ。飛んでいる箱には、シーイーキャノンを使う。
もはや、誰もツッコまない。
難なく勝利した。
ダブルエスが地下に移動する。エレベーターが止まり、足場が自動で移動。
天井に頭がぶつかることはなかった。
「これがあれば、タンデムいらないんじゃないか?」
「念のために必要だ」
コックピットから降りた二人の意見は、別々だった。巨人は沈黙を返す。
一同が
「パイロットなの?」
「いえ。私は関係者ではないので」
ミドリに
追い払う様子はない。質問を受け、答えている。
「この扱いの差は、何なのかね」
「ぼやかない、ぼやかない」
タカシはミツルを
「今日は、みんな、よくやってくれたわ。お疲れさま!」
「ちゃんと説明したんだろうな? スミコ」
ライゾウの質問に、答えは返ってこなかった。
島から町へ戻る。四人以外が帰路についた。
スミコは、ライゾウとキヨカズ、ネネを連れてどこかへ向かう。
「なんの用があるんだ?」
着いたのは、ライゾウの家。
「ご
「結婚か? いいぞ」
「あら。そうなの? おめでとう」
「違う! 俺はいいけど、ほかの人にちょっかい出すのは、やめろよ」
ライゾウは本気で怒っていた。
「実は――」
スミコは、現在の状況について説明した。
ネネも加わる。沈黙したライゾウとキヨカズ。
「いいぞ。ロボットでも何でも、乗ってこい」
ライゾウの父親は即答した。
「ありがとうございます」
「おれの若い頃に比べたら、なんてことないさ」
「そうよね。私も若いころは」
マサクニとシキホの過去に何があったのか。誰も知らなかった。
「もういいから。次いこうぜ。次」
四人は、キヨカズの家にやってきた。
スミコが状況を説明する。
「
キヨカズの父親は反対した。
「まだ、説明の途中じゃないか。まずは聞いて――」
「ほかに動かせる人がいるなら、お前でなくても」
「最初は、僕もそう思った。でも、違うんだ」
「違う?」
「僕が、町を守りたいんだ」
キヨカズは言い切った。
優しい笑みを浮かべている、キヨカズの母親。
四人で説明した。そして。
「分かった」
「そう言うと思った」
ヒデハルのあとにルリが続く。
両親が認め、二人は、ロボットに乗り続ける許可を得た。
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