出会い方

「にゃあ、アダム……」


「何でしょう、イヌくん」


「本当に、ヒトが、帰ってきたにゃ」


「ええ、そうですね」


「人当たりが良さそうなヒトたちにゃ」


「我々はヒトではないですけどね」


「これから仲良くやっていけそうかにゃ」


「まあ、そうですね」


「どうした?ㅤアダム。なにか元気ないにゃ」


「そんなことはありません。いつも通りのはずです」


「でも、どことなく変に思うにゃ」


「そうですか。実はワタクシも、どことなく変なような気はしています」


「何が原因にゃ?」


「わかりません。が、あのヒトに会ってから、何か気分が優れないような、優れるような」


「よくわからないにゃね。まぁ、寝たら直るにゃ」


「そうだといいのですが」


「じゃあ、おやすみにゃ」


 ㅤズーズーズー。


「おやすみなさい」


「……イヌくんがもし、イヴであったなら。きっとなかった出会い方」


 ㅤズゴートルビートルピーピーピー。

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