平和ぼけ

「花がどんどん、咲いているにゃ」


「そうですね」


「まだ希望の種は、こんなにも残っていたのにゃね」


「はい」


「これで夢に近づくにゃあ」


「人類が帰って来ることですか?」


「それもにゃが、他にもあるにゃ」


「さて、何でしたっけね」


「本気で言っているにゃか?ㅤ 平和ぼけってやつかにゃ」


「平和ぼけなら、いくらでもしたいですよ」


「なら、野球しようにゃ」


「イヌくんが負ける可能性が、高いのにですか」


「その言い方はキツイにゃ!ㅤまだ諦めてないにゃ!ㅤ 来いにゃ!」


 ㅤピュッ。シュルシュルシュル。カキーン。バシッ。


「ま、負けたにゃ……」


「でも、楽しいですよね」


「それはこっちから言わせてくれにゃ」

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