色彩色々

楠木黒猫きな粉

プロローグ

────何処かに光は落ちているのでしょうか?

少女はその言葉にNOと返す

────希望とは何色なんでしょうか?

少女はその言葉に……なにも返せないでいる

────貴女の人生は何色なのでしょうか?


この質問に少女は何も答えない。知らないのだから



──昔の話をしましょうか。私のお話を。色が見えて人生が色に満ち溢れていたときのお話を。

あのときの私はただ当たり前だと思っていました。ありきたりで当たり前な色に満ちていた毎日を普通に過ごしていた子供でした。

しかし、私は消されてしまいました。私の色を消されてしまいました。

その日から私の人生の色は白黒しかありませんでした。

赤かったランドセルの色も、木の緑も、信号の色も、全てが白と黒でしか見えなくなりました。

何度か事故にも合いましたが、人のサポートを受けて無事に今日までは生きていました。


しかし、運命はまたもや少女を裏切ったのです。


これは、何色でもない物語


これは、何者でもない物語


これは、私が描く物語




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色彩色々 楠木黒猫きな粉 @sepuroeleven

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