チートスキルで俺は最強の座を目指す

人間の触覚

第1話 プロローグ

 人生の終わりは唐突にやってきた。


 信号を無視して走って来る大型トラック、会社の面接に遅れそうで急いで信号を渡る俺、俺は大型トラックに吹っ飛ばされた。


 消え行く意識の中、思う。あのトラックの運転手、つかまるといいなぁ……。




(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)




 (—―――工藤刀祢くどうとうやさん、目を覚ましてください)


 ん!? なんだこれは? 頭の中で声がする……。ってここはどこだ!? 俺は、どうして、どうなって?


 俺は真っ白な世界に存在していた。座っているわけでもなく立っているわけでもない。俺は光の球となって、この白い空間に浮いていた。目の前には白い衣を纏った美しい女性がいる。この声は彼女の物なのか?


 (落ち着いて聞いてください。あなたは死にました)


  ……確かに、俺はあの時トラックにはねられ死んだ。そうだ、思い出した。俺は死んだんだ。


(やっと落ち着いたようですね。それでは、説明しましょう。あなたは我々の手違いにより死にました)


 お前のせいかよ!


(落ち着いてください。その件に関しては、本当に申し訳ございません。ですが、そのお詫びとして、あなたを異世界に転生させようと思います)


 て、転生!? それはあの、ラノベとかでよくあるあの異世界転生!?


(そうです。理解が早くて助かります。それだけではありません。これからあなたが転生する異世界は、魔物が闊歩する危険なところです。なので、あなたにスキルを与えようと思います)


 よっしゃ、チートキタ―――――!


(まずは言語通訳とアイテムボックスと鑑定のスキル。後、もう1つスキルを与えます。最後のスキルは完全にランダムでございますのでご注意ください)


 く! チートは確定じゃないってことか!


(スキルは転生する際に付与されます。自身のスキルは、『ステータス』と念じると閲覧することが出来ます。それでは、行ってらっしゃいませ)


 俺は真っ白な光に包まれ、またもや意識を失った。





(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)




 ここは? 異世界かなのか?


 気が付くと、俺は一面緑色の草原に立っていた。少し先には森が見える。


 よしよし、ステータスステータス!


 軽く念じてみると、目の前に文字列が現れた。



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 工藤刀祢 人族

 盗賊 レベル1

 スキル 言語通訳 アイテムボックス 鑑定 強奪者

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 盗賊か。どうせなら勇者とかの方が良かったが、それでもむらびとよかいいかな。あの、女神? が行ってたスキルもちゃんとゲットしてるし……え!?


 スキル『強奪者』。ランダムに付与されたスキル。何だこのスキルは?


 『このスキルについて知りたい』、そう思ったとき、目の前に再び文字列が現れた。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

  強奪者 ★★★★★


  対象のスキルを強奪することが出来る。強奪可能な

 スキル、使用回数、制限なし。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




 チートキタ――――!


 やったぜ! このスキルで敵のスキルを奪いまくって、俺は最強になる!


 俺の最強への道のりは、まだまだ始まったばかりだ!

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