泣いた赤鬼

序章

 

泣く赤鬼

赤鬼は、しくしくと、涙を流して泣きました

・・・昔、昔、あるところに赤い鬼がいました。その鬼は人間と仲良くなりたくて、人間の村にやってきたのでした。しかし、いくら心の優しい鬼でも見た目が怖いのは変わりません。人間は誰一人として仲良くしてくれる人はいませんでした。そこで、赤鬼は友達の青鬼に相談しました。すると、ある解決策を青鬼は考え付きました。それは、青鬼が人間の村を襲って赤鬼がその村を助けるという案でした。これでは、青鬼が悪くないのにどうしても悪者になってしまいます。もちろん、赤鬼は反対しました。それでも、いい。青鬼は答えました。青鬼は自分のことより親友の願いを叶えることを選んだのです。そして、その目論見は成功し、赤鬼は人間と仲良くすることができました。しかし、青鬼は赤鬼に手紙を残して消えてしまったのです。赤鬼は泣きながら、待ちましたが、二度と、青鬼が戻ってくることはありませんでした・・・

 

 

 

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