第3話 二人の亀裂、そして――(3)

 3.

 少女ヒロインの危機に少年ヒーローは駆けつけなかった。

 現実はお伽噺のように甘くも都合よくも回らない。

 正義は悪に屈するし正義は悪にも染まる。

 正義とは所詮一つの偏った思想に過ぎない。

 だから二人も己の正義のために戦い、互いを悪として衝突する他なかった。

 少女はヒロインではなかったし、少年もまたヒーローではないのだから。




 流耶の余計なお膳立ては気に入らなかったが来るべき時が来てしまったのだ。

 透哉の背後、勘違いした様子のホタルが首を傾げている。


「御波……?」


 本来ならば「大丈夫か?」の一言ぐらい添えられてもおかしくないシチュエーションにもかかわらず透哉は背を向けたまま何も語らない。

 突然の偽りの救済、、、、、がホタルの緊張を和らげ、戦意を弛緩させていた。

 この場の空気を正しく理解している透哉は背後を振り返りながら膝を折り、対面と同時に跳躍に変えて解き放つ。

 油断したホタルを強襲したのは刺すような蹴り。


「――うが!?」


 直後、ホタルの体がくの字に折れ曲がって後方に跳ねた。

 教鞭と呼ぶには痛烈な一撃がホタルを軽々と浮かび上がらせ、半壊した教室の壁を貫き残骸諸共校舎の外に弾き出した。

 しかし、蹴りの衝撃と勢いは収まらず、ホタルは最終的に高等部の運動場に積載されたコンクリートの山に激突して止まった。

 結果、不自然な体勢での着地を余儀なくされたホタルは全身を打ち付ける羽目になった。

 額からの流血を手で押さえながら立ち上がるホタルを透哉は校舎の奥から冷めた目で眺めていた。


(この程度で死ぬはずはないからな)


 透哉は遠目でホタルの存命を冷淡に確認すると校舎から飛び降りホタルへと一直線に走り、距離を詰める。

 まるでホタルの寿命を削り取るように。

 怜悧に冷徹に迫撃する。

 透哉の接近に気付いたホタルは迎撃態勢に移ろうとして蹴られた腹部の痛みに顔を顰め膝を突いた。

 しかし、透哉は助走の勢いが乗った蹴りを容赦なく叩き込む。ホタルは両腕を顔の前で交差させて受け止めたが、耐えきれず後方に吹き飛ばされた。


「ぐ、うわぁ――!?」


 骨が折れた感触こそしなかったが衝撃の余波が骨格そのものを揺さぶるように残りじくじくと痛む。

 全く躊躇のない透哉の攻撃にホタルはうずくまったまま顔を上げ、仰ぎ見て理解した。

 自分を見下ろす冷たい瞳。

 毎日顔を合わせる隣席の少年とは全く別人の顔をした透哉がいた。

 クラスメイトとしての側面ではなく、〈悪夢〉としても本性を惜しまず曝け出した姿だった。

 苦悶の表情を浮かべながらホタルが体を引きずるように立ち上がる。


「御波、やはりお前が十年前の……」

「ああそうだ。お前は〈悪夢〉の存在を知ってしまった。でもそれはお互い様だろ? メサイアの〈悪夢〉討伐隊のメンバー」

「何もかもお見通しだったというわけか」


 ホタルは自嘲するように漏らす。

 対する透哉は「ああ」と短い言葉で肯定した。


「なら、助けてもらった礼は必要ないか?」

「必要ない。これから殺す奴からそんな言葉貰ったんじゃあ夢見がわりぃからな」

「見つかったら口封じか。いかにも悪党が考えそうなことだな」

「黙れ。俺には野望がある。悲願達成のためなら悪党と汚名を着ることもいとわない。メサイアの言いなりのお前とは違う」

「ふざけるな。私はいいなりなどではない。私は私の意志で十年前の事件を追っている」


 ホタルは背筋を伸ばすと右手を構え魔力を集中させ、暴れる紫電を糸のように紡ぎ破壊を生むための力を編上げる。


「エンチャントッ! 『雷王』!!」


 破滅の紡績が作るホタルの能力の結晶『雷王』は剣の姿で形を現した。

 決意と共に振るわれた『雷王』の切っ先を蘇った戦意と共に透哉に向ける。

 揺るがない互いの決意と決意が交差する。

 それが本当の開戦の合図だった。

 ホタルは雷剣の先端をわずかに捻った。瞬きをすれば見逃す程度の小さな動作から十分すぎる威力の電撃を繰り出した。

 虚空を閃光が走り、爆音が廃墟と化した校舎を震わせた。

 しかし、透哉はそれを軽く手を振ってあしらった。

 ホタルの目には電撃が素手で払われた風にしか見えなかった。


「――その左目、魔眼の類か?」


 雷剣を構え直したホタルは透哉の異常な変化に気付き、疑問を口にした。

 形容し難い気味悪さ、流耶に勝るとも劣らない不気味の在り処を透哉の左目に見た。

 目が合った途端意識を吸い込まれそうになる透明な瞳が透哉の左目に宿っていた。

 敵対関係が成立してしまった以上返答は望めなかったが、それを推して尚、聞かずにはいられなかった。


「まぁ、そんなもんだ。俺の左目は『原石』って言う魔眼で魔力の流れを見逃さない。例え電撃ほどの早さでも」


 ゆっくりと何かを構えた透哉の手から一瞬細い線が光った。それは正面からでは目視できないほど極薄の透明な刀。周囲の景色を反射し、光の屈折が生む輪郭として透哉の手の中に存在を現した。


「うむ、遠距離攻撃は通用しないというわけか!」


 ホタルは地面を蹴って急加速する。透哉の背後、帯電した鉄骨が青白く光る。磁力を利用したホタル特有の高速移動術である。

 瞬きをする間も与えられない速さから繰り出された雷剣の一振り。『雷王』によって創造されたホタルの必殺武装。


「――違う。遠距離攻撃も、だ」


 しかし、透哉はまるでひらひらと舞う蝶でも眺めるような顔で、先刻同様に軽く手首を返し透明な刀で雷剣を受け止め、真横に弾く。それだけで雷剣は砕かれ、光の残滓となって消える。ホタルはバランスを崩し失意と共に透哉の隣を跳びぬけた。

 打ち放つだけの電撃はともかく、魔力の充足した雷剣が切り合うことさえなく砕かれるとは思ってもみなかったからだ。

 先の流耶との戦いとは真逆。

 何をぶつけても受け入れられ、効き目がない。のではなく、

 何をぶつけても弾き返され、無力化される。


「バカな!?」


 土煙を巻き上げながら止まったホタルの背に向けて透哉は刀を構え、追撃する。


「エンチャント、『雲切』」


 透哉は低い声で呟き右手に力を込め、巨大なパドルで水を漕ぐように透明な刀を振り抜く。

――ザン。

 波が爆ぜるような音と共に太刀筋が翻る。

 不穏な気配をうまく察知したホタルは感覚の言うまま軽く身を返す。背後を突き抜けた斬撃の波が揺れ踊るホタルの銀髪の末端をごっそりと斬り飛ばした。

 しかし、必殺を間一髪で避けたホタルに安堵する間は与えられない。

 透哉の追撃の余波と威力は衰えることなく空気を裂き、敷地の隅に置かれていた重機の一つに直撃、両断した。

 重低音を響かせながら倒れる重機は巻き上がった煙の向こうに沈む。

 攻撃の発信源は当然透哉なわけだが、だからこそホタルは戦慄した。

 見れば透哉の足元から斬撃の衝撃でできた轍が一直線に走っている。透哉と重機は直線距離にして五十メートルは離れている。

 文字通り、雲を斬るほどの射程を誇る斬撃が振り下ろされたのだ。自分には到底真似できない圧倒的破壊。にもかかわらず透哉からは全く疲労感が窺えない。

 透哉は刀についた血でも払うように刀を振ると透明な瞳でホタルを見据える。


「――冗談じゃない!」

「無論、そのつもりだ。まぁ、よく避けたと褒めてやる」


 透哉は抑揚のない声で言って再び不可視の凶刃を構え、振り下ろす。


「俺相手に魔力に依存した攻撃は自殺行為だぞ?」

「っく、そうらしいな!」


 ホタルは透哉の腕の軌道を見切り、真横に飛ぶ。空気を斬る音を伴う透明な殺意がホタルの居た場所を両断し、倒壊した校舎の角を斜めに切り落とした。


「――っ、しまった!」


 透哉はミスを嘆くように叫び声を上げた、思わず零れた言葉を悔いるようにホタルの方に視線を向ける。

 実は透哉はこの場で戦うにあたって一つ弱点を抱えていた。それはあまりに致命的でホタルに悟られることは絶対に避けなくてはならない。

 反対にホタルは透哉の過剰な反応に眉を顰めた。

 攻撃はホタルを外れ校舎を削るにとどまったが、戦いの最中に声を上げて驚くようなことではないからだ。ホタルは僅かに気に留める素振りを見せた後、再び雷剣を握ると透哉の懐へと突進する。

 無謀に思える強襲も透哉の射程距離を考慮した場合、下手に距離を取る方が自殺行為と言える。勝算があるとすれば接近戦しかない、ホタルは二度の攻防からそう判断した。

 踏切地点から紫電の波動が生まれホタルが跳ぶ。それは跳躍と言うより、発射と言うほどに鋭い。自らを透哉の背後の校舎に吸着させ、加速する。

 透哉の技のキレと破壊力は目を見張るものがある。しかし、透哉本人に速さはないと言うのがホタルの概算である。

 だからホタルは透哉を目前に軌道を変え、雷剣を地面に叩きつけた。切っ先がめり込む感触を確かめ、地中で刃の表裏を返し、渾身の力で切り上げる。


「咆えろ!『雷王』!」


 直後透哉を襲うのは砂塵にまみれた電撃。雷剣を突き立てた場所から鋭角に噴出する光の柱は透哉めがけて伸びる。


「無駄だ!――なっ」


 透哉の目は的確に軌道を見切り、光の柱を正面から切り伏せる。

 しかし、呆気なく霧散した光の柱の裏。

 それらは遅れて飛んできた。

 砕けた岩盤が、打ち上げられた土が、榴弾となって透哉に降り注ぐ。

 衝撃で捲れ上がった土の塊と拳大の石の弾幕。眩い光に遮られ見えなかったホタルの本命が透哉の目に飛び込んできた。

 透哉の視界を重く厚く覆い尽くす。


「か、ぐふっ!」


 透哉は防御が間に合わず直撃を受けた。全身に鈍痛が走り、石がめり込む。透哉は一瞬遠のきかけた意識を気合で取り戻すとのしかかってくる土の塊を振り払い、間髪入れず迫るホタルの追い打ちを迎撃する。


「――はぁっ!」


 容赦なく降ってくるホタルの雷剣を辛うじて受け止める。ギャンと言う破壊音が交差し、雷剣が砕けた。砕けた破片が星屑のように舞い、消える前にホタルは即座に新たな雷剣を生み出し再び振り下ろす。


(ぐ、このままでは……!)


 さっきまでと違う手ごたえに透哉は歯を食いしばる。

 それを同様に理解しているホタルはガラスビンを岩にたたきつけるように砕けた傍から雷剣を生み出し透哉に振り下ろし続ける。

 一撃一撃では突破できないと踏んで愚直に連撃を加え最後には突破するために。自分の必殺が申し訳程度にしか機能していないことへの苛立ちを押さえ、求める結果の為への最善手を取る。

 自分が劣っていると自覚し、半端なプライドを捨て去らねば出来ない戦法だ。

 透哉は体勢を立て直せないまま地面を転がり連撃を交わしながら、顔には出さぬように恐怖していた。

 ホタルの『雷王』が生み出す雷剣や電撃と言う目に見える驚異ではなく、ホタルの剣さばきそのものに。常に的確に急所を狙う正確さもさることながら隙らしい隙が見えなかった。

 それは剣術を心得ていると言うより手際よく殺し続ける術を知っている動きだ。練習や鍛錬では培うことのできない生きた殺戮。


「何をぼんやりしている!」


 隙とは言い難い僅かな透哉の油断にホタルは急激に間合いを詰める。


「しまっ、ぐほ!?」


 腹部に鈍痛を覚えた時、透哉を浮遊感が包み込む。強烈な跳び蹴りをもらった透哉は瓦礫を巻き上げながら校庭を転がり校舎に激突した。

 砂埃の向こうで人影が起き上がる姿を見るとホタルは次なる攻勢に移る。


「埒が明かないな」 


 ホタルは苛立ちを残したままそう漏らすと手の平をかざし、弧を描くようにターンする。

 丁度、テーブルの上にトランプを広げるように。

 ホタルの撫でた空間から金の蝶が舞うように紫電を纏った短剣が無数に咲き乱れ、幾重にも分裂しながら拡散していく。それらはホタルの周囲を衛星のごとく漂い始め、校庭を制圧しながら百を超える数の光で埋めつくしていく。


「さんざめけ! 『雷王』!」


 ホタルの号令に合わせて全ての剣先は透哉に照準を合わせ、一撃一撃がレーザーのごとき速度で打ち出された。短剣の群れはありとあらゆる方向から透哉に殺到し、さながら戦艦の集中砲火を彷彿させる。

 視界を覆い尽くす閃光の弾幕を前にも透哉は臆することなく、手にした透明な刀を僅かに握り直すに留まった。


「『雲切』――大旋回っ!」


 透哉は半円を描くように透明の刀を振りかざす。すると刃の軌跡が瞬く間に扇状の透明の盾となり短剣の群れは次々と弾け光の粉となって消滅した。


「言ったはずだ。魔力に依存した攻撃は俺には通じないと」

「――っ」


 ホタルは言葉を詰まらせた。

 全ての短剣を無効化されたことにではない。

 腑に落ちないことがあったからだ。

 ホタルが放った短剣の群れは透哉を確実にとらえるために不必要なまでに広範囲に発射された。放ったホタル本人さえも見当違いと思うほど多角的に。

 しかし、透哉はそれさえも例外なく迎撃無効化した。

 逆に言えば無駄な力を使っていた。

 ホタルは自分の攻撃を完全に封殺し、強さを誇示するためかと思った。

 しかし、ホタルの知る限り御波透哉と言う少年はそんな無駄なことをする性格に思えなかった。

 ホタルが腑に落ちない点、それは身を守るためには過剰な防御。

 まるで、他の何かをホタルの攻撃から守りたかったみたいに。

 透哉は透明な刀を構え直すと超人的な脚力で地面を蹴り、ホタルへと急接近する。


「!?」


 ホタルはぎょっとした。遠距離からの斬撃を警戒するホタルにとっては全く予期せぬ方法だったからだ。ホタルは姿勢を低くして『雲切』を潜る。

 透哉は即座に身を返しホタルの背後に回る。これにより二人の立ち位置は入れ替わる。


「……」


 今の一連攻防に作為的なものを感じたホタルは直感のまま透哉に背を向けたまま『雷王』を振り下ろした。

 切っ先から弾けた電撃が横倒しになった校舎に被弾し爆発する。


「――貴様ぁ!?」


 怒気と共に背後から切りかかってきた透哉の透明な刀を寸前のところでかわす。


「まさか……ほんとうに?」


 短い思考の中にある馬鹿げた仮説を思いついた。

 ホタルは透哉にではなく、再び校舎に向けて雷剣を構えた。


「――っ!?」


 すると透哉は暴投に飛びつくキャッチャーのように今までにない慌てた様子でホタルの正面に滑り込んできた。

 奇しくもその反応がホタルの馬鹿げた仮説を裏付けることとなった。

 ホタルが雷剣を向けた先にある物、それは廃墟と化して黙する校舎。

 透哉にとって最も恐れていた事態に陥ってしまった。

 透哉が危惧していたことは旧夜ノ島学園の校舎を攻撃の標的にされること。

 例えそれが透哉の胸中を探る罠だったとしても抗うことができなかった。


「やはり、お前は校舎を庇っていたのか……」

「……、」


 謎が氷解したのにホタルの顔は冴えなかった。

 自らの手で校舎を傷つけ苛立ちをあらわにしたこと。

 背後の校舎を庇ってホタルの連撃を受け続けたこと。

 その後もわざわざ回り込んでまで場所を変え、攻撃の延長線上に校舎を入れないようにしたこと。

 今に至るまでの不可解な挙動の理由は分かっても、根本的な部分が理解できなかった。


「しかし、何故だ! 何故こんな瓦礫を庇う」

「――瓦礫だと!?」


 閑散とした校庭に透哉の怒号が響き、ホタルの真横を風圧が貫いた。見れば『雲切』の余波で生まれた轍がくっきりと残り背後で破壊音が聞こえた。

 透哉の方に目を戻し、ホタルは眉を顰めた。

 まるで大切な宝物を冒涜されたみたいな、そんな顔だった。殺し合いを興じてきたときにも見せなかった敵意と殺意が目に満ちている。

 透明な瞳の奥に潜む純な怒りと執着心こそが透哉の核だった。


「ここは俺の学校だ。そして、この学校は俺の罪その物だ!」


 血と涙の沁み込んだ土を踏みしめ、

 阿鼻叫喚を聞いた外壁に囲まれ、

 狂気のこびり付いた空間の中、

 少年の形をした亡霊は言う。

 この荒れ果てた学園の全てが自分自身だと。


「俺の野望は学園の再興。奪った沢山の命に報いるため新たに学園を作る。例え何年かかっても取り戻す、この場所に!」


 透哉は諸手を広げ身の内に宿る濁りのない信念を掲げ透明な刀をホタルに向けて構える。

 野望を阻む数多の敵の一人として。


「――なっ!?」


 ホタルは絶句する。透哉の厚顔無恥な宣言に。


「都合のいいことを言うな! 奪った命に報いるために新しい学園を作る!? そんな横暴がまかり通るものか!」

「お前にはわからないだろ」


 透哉は一言で拒絶した――つもりだった。


「お前の考えは理解できない。でも、お前の苦しみと痛みは私にも分かる。十年前……私もこの場所にいたのだからな」

「――バ、ヴァカな!?」


 戦闘の局地に突然正体を現した事実が透哉に大きな動揺を生んだ。


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