ランプの魔神
ランプの魔人
「ワッハッハ! よくぞ私めを呼び出してくれましたご主人様! 古き盟約にしたがい、ご主人様の願いを一つだけ叶えてあげましょう!」
僕
「わ、わぁ! ランプを擦ったら本当に魔人が……ね、願いを叶えてくれるんでしょうか!?」
ランプの魔人
「もちろんですともご主人様! さぁなんなりと私めにご命令を!」
僕
「じゃ、じゃあ願いを百個にしてください!!」どやどやっ!
ランプの魔人
「いいですともご主人様! では願いを百個叶えるようにしますぞ!」
僕
「すとぉぉぉぉぉぉぉっぷ! 待って! 待って!」
ランプの魔人
「おや? ストップですかな? 他の願いに変えられるので?」
僕
(危なぁぁい! これアレですよ! よくある罠っぽいアレです! 気づいて良かった!)
僕
「や、やっぱり願いは一つでいいです。えっと、えっと、そうだ! 銀髪貧乳エルフのカワイイ女の子を彼女に欲しいです! 毎日デートするんです! お手々繋ぐんです!」
ランプの魔人
「よいですよいです! 魅力的な伴侶は男性の夢ですからな! では叶えますぞ!」
僕
「すとぉぉぉぉぉぉぉっぷ!! ちょっと待って下さい!」
ランプの魔人
「ま、またですかぁ?」
僕
「危なかったです! 騙されませんよ! そうやって願いを曲解して最終的に僕が不幸になるようにするんでしょう! よくあるんですよ!」
ランプの魔人
「ちゃんとご主人様が望むとおりに願いを叶えますからご安心してくださいよ……」
僕
「うーん、うーん……どうすれば騙されずに願いを叶えて貰えるのでしょうか」
ランプの魔人
「疑いすぎですよ。まぁ、ご納得するまで考えていただいて結構でございます。私めは何時間も待ちますゆえに」
僕
「決まりました……今度は最後です。考えに考え抜きました」
ランプの魔人
「ほほぅ! 遂にご決心されたのですね! では、どんな願いでもご主人様が最大限に幸せになれるよう私めも頑張りますよ!」
僕
「願いは……いりません」
ランプの魔人
「おや!? ど、どういうご心境でしょうか? どんな願いも思いのままなんですよ!?」
僕
「ランプの魔人さんが言うことは本当なのでしょう。願いを言えば、間違いなく僕が望んだ通りに叶えて貰える。――けど、それじゃあダメなのです。夢は、自分の手で叶えてこそ意味がある。ズルはいけないのです」
ランプの魔人
「な、なんと気高き心意気! このランプの魔人めは感心致しましたぞ! 今まで幾百人の願いを叶えてまいりましたが、これほどまで汚れ無き言葉は初めてで御座います」
僕
「……ありがとうございます」コクリ
ランプの魔人
「――では、願いを叶えない。よろしいでしょうか?」
僕
「ごめんやっぱりちょっと待ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
ランプの魔人
「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
レストランとかメニュー決めるのめっちゃ迷うよ終わり
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