僕の秋

夕暮れ時やけに通りに人が多い

そうか今日は秋祭り


トントンヒャラリの囃子に寄せられ

フラフラヒラリと僕は神社の境内へ


ひときわ目を惹く電球ソーダ

ピカピカ光ってインスタ映え

わたあめ片手の女の子

ハンドスピナー男の子


焼きそば たこ焼き お好み焼き

こんがりソースの良い匂い


だけどこの肌寒くなった空気に

僕は寂しくなる

太陽の日差しは低くなっている

消え去るのが早まっている


暑い夏の晴れた日が好きだから

僕は夏に戻って来て欲しいと思う


だけど祭りは強引に

僕を秋へと放り込む

金木犀の匂いには気づいていた

僕の秋が始まる

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