第2話 入学…式…



朝の日差しと共に、部屋の中に鳴り響く音。



私は、その音の根源である目覚まし時計を止める。

寝返りをし、また夢の中へと旅立つ。



時間が経ち、誰かが階段を登ってくる音がする。

部屋の扉が開いた。

そして大きな声と共に掛け布団が取られた。



「いつまで寝てるの!早く起きなさい!今日は、入学式でしょ?」



掛け布団を取ったのは、お母さんだった。

そして私は、



『ん〜…入学…式…??』



目を擦りながら寝返りを打つ。



「そう!入学式!!早くしないと遅れるわよ?」



仁王立ちになり、呆れ口調で話すお母さん。



『入学式!!』



私は慌てて布団から飛び起きる。



『お母さん、なんでもっと早く起こしてくれなかったの!?』



慌てて着替えながらお母さんに言う。



「知らないわよ。ちゃんと目覚ましかけたんでしょ?」



扉を開けながら話すお母さん。



『かけたけど…!もう!!』



焦りながら答え、時間を確認し、着替えの制服を探す。



「早く着替えて、下に来なさい。朝ご飯用意出来てるからね。」



扉を閉めながら話し、階段を降りて行くお母さん。

私は、制服に着替え終えて鞄を探す。



『あった!』



髪の毛も頭の高い位置で縛り、ポニーテールにする。

左右を確認し、乱れがないか鏡で確認する。



『よし!』



最終確認し、鞄を持ち扉を開け、下へ降りる。



下へ降り、リビングのドアを開ける。



「やっと降りてきた。冷めないうちに早く食べちゃいなさい。」



朝食を机に並べならが話すお母さん。



『はーい。いただきます。』



鞄を置き、椅子に座る。

手を合わせ、朝食を食べ始める。



「本当に大丈夫なの?寮生活。」



コーヒーを入れたカップを持ちながら話すお母さん。



『大丈夫、大丈夫!何とかやっていくよ!』



朝食を食べならが答える私。



「心配ねぇ。何かあったらすぐ連絡するのよ?」



私の正面にある椅子に座るお母さん。

眉を八の字にし、悲しげな表情で私を見るお母さん。



『分かってるよ。ちゃんと頑張るから!ご馳走様でした!』



お母さんの質問を答えながら、箸を置く。

そして手を合わせる。

鞄を持ち、リビングのドアを開ける。



『お母さんは心配しすぎ。何かあったらちゃんと連絡するから。』



扉を開け、玄関へ向かう。

その後ろをお母さんがついてくる。

後ろを向かないで話す私。



玄関につき、靴を履く私。



『じゃあ、行ってきます!』



玄関のドアを開け、元気よく飛び出す私。



「行ってらっしゃい、気をつけてね!」



後ろからお母さんの声が聞こえる。



ドアが閉まり、外へ踏み出す。



ここから私の長い学生生活が始まる。

さぁ、どんな出会いがあるのかな?

どんな生活が始まるのかな?

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