無菌室で育った少女

エビラー

朝から夜まで

いつも見る夢は真っ白な世界。

なぜって?そんなの簡単な話だ。

その色しか知らないからだ・・・


ーーーーーーー

7時にベルが鳴る。朝を知らせるためだ。

目を開けると夢で見た光景、真っ白な世界がお出まし。

「おはよう。気分はどうだい?どこか痛い所はある?」

「おはよう。先生なんでもないよ。今日も普通どうりよ。」

スピーカーから流れる優しい(先生)と呼ばれる女性の声が話しかけた。

少女はベットから降りペタペタと歩きだし食事を取りに行く。少女は目の前にある白い壁に近づくと機械音とともに壁の真ん中が開き、綺麗に配膳されているボードを取り出してベットに戻りベットの上で食べる。

この部屋には椅子と机がないのだ、だから行儀は悪いがそう食べるしかない。

食べ終わるとさっきのところに戻し朝は終了。

食事を終わらせるとこれといってやる事がないので寝るなり、運動するなり自由だ。

時間とか日付とかはわからないが不定期で勉強の時間がある。今日はそれがあり時間になるとベルが鳴る。

ベルが鳴っていることに気づき少女はベットの上で正座をして真正面のモニターを見つめる。

モニターが映り積み木の映像が流れるこれが少女の授業だ。少女は質問が出来ない、アンサーするだけで少女は満足だ。(正解とかは答えてくれないんだけどね。)

授業が終わればモニター画面が消えて。少女は本格的にやることがなくなるので後は就寝のベルを待つだけだ。

「ーーーー。ほんとにこのへやはなんもないよね。べっととといれとくだ?だけかな?くだってなんだろう?てんじょうまでずーとのびているわぁーふふっ。くだからかぜがでている、きもちいい。」

部屋の中は無音なので少女の独り言が響く。

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