延髄梗塞

寝たきりの時期が長かった。尿道カテーテルを入れて、食事は鼻から経管栄養だった。

喉には気節をつけていたので喋る事は出来ずコミュニケーションは筆談であった。

楽しみは本当になく寝ているだけ。


人は幸せがないと生きていけない。

私は小さな事に幸せを見つけようと必死だった。

鼻から栄養を入れた時、満腹感だけは感じる事が出来たし、その感覚は幸せと言えない事もなかった。

私はそこに幸せを見いだそうとした。


私は看護師に筆談で「食事の時間を待ってます。」と言った。

看護師は私に「食事なんてしない。鼻から栄養を入れるだけ。何を言ってるの?」と言った。


私はこの時に、相手が抵抗出来ないくらい弱っていて言い返せない存在だった時、それ対して強気になるクズのような存在がいるのを知った。


病気になると見えてくる事もある。

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