そうだ、帝都に行こう!

クレアによると祐太たちは帝国第6の都市グランベールにいると言う

圭子「何で帝都で召喚しなかったの?」

クレア「話が通じる生物が召喚されてくる保証はないからです…最悪エサだと思って召喚され次第回りの人間を食い尽くす種が召喚されてきたこともあるです…ここは防衛施設が整っていていざとなったら熔けた鉛をこの部屋に流し込むことができるです…それで大抵の生き物は倒せるですから」

さらっと恐ろしいことを言いながら答えていく。

祐太「よし、鉄道を敷こう、そして帝都にいこう」

圭子「さすがにIRを作るつもりじゃないでしょうね?」

レベッカ「IRとは?」

圭子「帝国鉄道(Imperial Railroad)の略」

レベッカ「いいんじゃない?鉄道さえあれば人員の補給もスムーズに進むようになるネ、また、鉄道が開通しているところが戦場になれば、線路の保安という理由付けで他国の反対を押しきって軍を駐留できるネ、それを旧日本軍は満州で行ったネ、南満州鉄道だヨ教わってない?」

クレア「そんな便利なものがあるなら是非とも欲しいです」

圭子「レールはどうするの?あれは炭素鋼の中でも炭素の多い硬鋼で作らなきゃすぐ壊れちゃうんだよ。レールには耐摩耗性・腐食性・耐接触疲労性・溶接性の4点が備わっている事が条件になるからレールは主成分の鉄とともにさまざまな元素で構成されるんだけどその元素も中世レベルの文化で手に入るものじゃない!線路の硬度はどう確保するの!?車輪も状況は同じ、電気は運用車両を蒸気機関車にすれば要らないからいいけど…全て祐太の能力で出したら工事は年単位だよ!」

レベッカ「ケイコ、かなりヒートアップしてるネ」

祐太「こう見えてかなりの鉄オタ要素持ってるから…」

クレア「レールならもう敷いてあるです!長距離駅馬車を廃止して鉄道なるものを作ればいいのです!」

クレアに連れられて見に行ったレールはゲージが1435ミリと広軌であるものの、十分に使用に耐えるものだった。

これは馬車を快適に運用するために設計されたレールで鉄とドラゴンの鱗(純度95パーの炭化タングステンと5パーのニッケルからなる)を混ぜたもの。はっきり言って日本のレールより丈夫だった…

むしろ問題は日本の蒸気機関車を持ってきたが軌間が合わないという問題だった

祐太「これじゃあ車輪が噛み合ってくれないよ…」

圭子「やっぱり作戦変更で電線を敷くわよ!そうすれば新幹線が使えるもの…いや、違うわ京急の非動力車両と911型ディーゼル機関車出しなさい!911型で京急引っ張ればこの軌条でも運用が可能よ!」

911型は新幹線救援用に作られたディーゼル機関車である。新幹線と同じ軌条を走るよう設計されたこの車両なら運用できるのだ!京急は1435ミリの軌条で運行されているのでこの軌条でも使えるのである。

圭子の指示によって911型ディーゼル機関車と京急の非動力車を5両出したところで力尽きた…

連結器が繋がらないことがわかり、やむなくロープで固定、帝都に向かって走り始めた、

車両が走っている最中の皆の様子は下の通りである。

圭子「何これ!思ったよりディーゼル機関の音がものすごいんだけど!祐太!これ壊れてる車両じゃないよね!?」

祐太「あ、あぁ……辛い…」

クレア「ひい!加速してるですまだ加速しているです…そろそろ加速止めてくださいです!壊れてしまうのです!もう時速80㎞に到達するのです!馬車の5倍の速度です!」(設計では911型ディーゼル機関車の最高時速は時速160㎞、京急の車両も最高時速120㎞なので全然遅い方だと言えるだろう。ちなみに馬車の速度は最高でも時速16㎞が限界)

レベッカ「片道500キロとかどれだけ広大なんですかネ帝国は…」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る