第8話 空に浮かぶ虹。
目を覚ますとさっきも見た景色。
母さんの隣のベッドにいた。
医者からは貧血と言われ、腕の傷には包帯が巻いてあった。
腕が痛い。
いや、痛いのは心だ。
窓の外を見た。
いつの間にか雨は止んでいた。
綺麗な空にうっすら浮かぶ虹が、僕の心拍を速くする。
キレイだ。
人の心より。
比べものにならないくらい。
この空はキレイだ。
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