「手を伸ばせば、届く距離。けれどもわたしは、近づくことも遠ざかることもできず、ただ、名前を呼んだ。」
「でも、あなたはわたしとは違う。
　あなたは、人じゃない。」
「手が、過ぎていった羽の後ろにある虚空を、軽く掴んだだけだった。」

ななちゃんの心の深い痛手を自分のもののように感じて泣きました。
文章表現の美しさと凛々しさが素敵です。