出せよ
「おい、もっとくれよ。もったいぶらずに」
「え……そんなに? もう嫌よ……」
「俺に従えないってのか? 知ってるんだぜ、あんたのダンナが一流企業でいいポジションにいることくらい……俺との関係、バラしてもいいのか?」
「彼は成績の上がらないただの営業よ? それに、第一こんな脅すようなことして……こんなの、あなたらしくないわ」
「なあ……もうちょっとだけ。いいだろう? 頼むよ」
「イヤよ。あなたはいつもそうやって私につけ込んで来る。これ以上はイヤ」
「そんなこと言ってて大丈夫か? ここには俺とあんたふたりきりなんだ。従えないなら、俺が力ずくで言うこと聞かせることもできるって、わかってんだろうな?」
「乱暴はやめてっ!!」
「ならさっさとしろよ。……困った女だな」
「……仕方ないわ……なら、ちょっとだけよ……?」
「はい、じゃあと1000円。無駄遣いしちゃダメよ」
「悪いな、母さん。……ってかこういうのもうやめたいんだけど」
「だってこんな風におねだりされるの、ゾクゾクするんだもん♡」
「ぐえっ。母さんのMっ気とか生理的にムリなんだよっ!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます