16:00

 クンガの町に戻り、町役場に入ろうとすると、帰宅するフェニフびとたちと擦れ違った。

 中に入ると鼻歌交じりで町長が出迎えてくれた。

「ミノタウロスのなめし皮がさ、思ったより高く売れてくれたから、今月のノルマは何とかなったよ。今日はもう、一緒に会社へ戻ろうか」

 僕は自分の机のうえに広がっている書類を見て、もうすこし仕事をしておこうと思ったが止めた。

「デートかい。いいね、独身は」

「そんな良いものじゃないですよ。ちょっと食事をするだけです」

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