新解釈タイムパッセージィ

エフ氏になりたかった豆

僕の投げたもの

 恐らくだが、あたらずとも遠からず、僕の投げた父のカツラは、朝の日差しの根元に向かって、へなへな飛び立っていった。

「気流が乱れてうまくとべないの」とカツラは言っているようだ。

 いや、まあ、落ちていっているだけだけれど。

 父が起きたらなんて言うだろう。これだから最近の若いもんはーとでも言うのだろうか。育てたのはお前だろうに。朝顔だって育て方が悪ければ枯れるんだ。僕だって、人間性を枯らしてもいいだろうて、なあ?

 世の事象など、ただそれがそうだからそうなった、それだけだ。

 ……?

 我ながらよくわからない。にしても2階のベランダから投げても太陽にはまるで届かないや。投げる前は届くように思えたのにな。太陽に向かっていって、燃えちゃう神話かなんか、あったなぁ。思い出せないや。自分の無知がなぜか朝日とともに全身に染みいる。

 何にしても父のカツラは二度と戻って来るまい。庭を探すまではね。あ、いや、愛犬の宝物塚を掘り返すまではね。






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 未来からの二、三言。当時覚えたてのアニメやキャラ名連呼しすぎていて、流石にうざいと消していったら、原文7割持っていかれた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る