昼間に綴られる愛

第1話

 昼食の時間が過ぎ午後の仕事に取り組んでいた。

俺の名前は森下大輔ある総合商社の営業部に属している。この会社に就職してから二年がたっただいぶ慣れてきてはいるけれど、まだまだ新人の域だ。

彼女はいなく気になる女性にも出会うことなく淡々とした日々が続いていた。帰り際にある噂を耳にした。

自分の所属する部署の課長が昇進してうちの部署の唯川さんが課長に昇進したその代わりに他の部署から新しく一人入ってくるそうだ。

新しい先輩か、、少し人見知り気味な自分にとって新しい先輩に出会うことは不安であったがわずかながら楽しみでもあった。


毎朝七時に起床して電気ケトルにお湯を入れスイッチを入れる。その間に顔を洗い歯を磨きスーツに着替え、お気に入りのコーヒー豆を小さめのミルで挽く。ペーパーをひき挽かれた豆の上に熱いお湯をのの字を描くように注ぐ、部屋中にモカコーヒーの香りが充満する。 毎朝そんな感じで朝食を済ませ会社へ向かう。 部署についたら社内が少しざわついていた。


「皆さんお揃いでしょうか?初めまして!今日からお世話になります入社6年目藤村順と申します。どうぞよろしくお願いします、ここの部署は最初の2年間所属していたのである程度わかっているつもりです。」

そう言った藤村先輩の第一印象は愛想よく愛されキャラなんだと思った。藤村先輩は自分より背が低く可愛らしい感じだ。  午前の仕事がある程度終わったころちょうどお昼の鐘がなった

いつも同部署の友人とお昼を一緒にしているのだが今日は用があるらしく一人飯だ。たまには会社の近くにある蕎麦屋にでも行こうかと思った、席を立ったその時。

「森下君?今日お昼空いてる?まだ知り合いいなくて、お昼でもどう?」

「あ、はい 良いですよ」ちょうど一人になってしまっていたので良かった。

二人で改めて自己紹介をしながら蕎麦屋へ向かった。

いらっしゃい  中からおばちゃんの活気あふれる声が聞こえてきた

昼時だったので社会人に溢れていた

「ここの蕎麦屋おいしいんですよ」

「そうなんだ、何がいいかな~?山菜蕎麦おいしそうだな」

「自分はカレー蕎麦にしようかな  山菜蕎麦おいしいですよ!」

「カレーいっちゃう?シミ気をつけなよ」そう笑って言った

二人の蕎麦が運ばれてきた 

「おぉ旨いな 6年もいたのに知らなかったよ」

「もったいないですね」 カレー蕎麦を啜っていると少しはねてしまった


「あぁ言わんこっちゃない」

先輩は内ポケットからハンカチを取り僕のカレーがついてしまったワイシャツを拭いた

そして口元についてしまったカレーも拭き取った。

先輩が自分のほうに向かって近づいてきて、先輩の急な行動に不覚にもドキッとしてしまった。


「ん?どうした?顔赤いぞ、、」


そして二人で仕事に戻った。

今日の仕事を終え家に帰った。なぜか帰っているとき昼食の時間がを思い出した

何故か思い出すとニヤついてしまう

おかしい おかしい 思い出すと動悸が激しくなってしまう


その夜は初めて恋をした日を思い出すように月が自分を照らしていた。



次回 気づいた思い

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