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  • 占いが当たらないへの応援コメント

    企画参加ありがとうございます。

    イワオが岩を持ち上げる理由。焦点をそこに向けさせておいて一つ読者の予想を反転させてからの、「そこに岩があった理由」なるほど、よく出来た構成だと素直に感激しました。
    人に言えない、見方によっては些細な傷とも言える心情の吐露。ちょっと吐き出してしまえば丸く治まるのにそのちょっとが出来ないってのは、誰でも持っている感情で共感できます。
    最後のくだり。近藤さんらしい透明感が出ていて素晴らしい。

    僭越ではあるんですが敢えて我儘を言うとすれば、最後に推敲する時にでもタケミに関する伏線、占いに関する伏線を序盤にちょちょっと入れれば、さらにまとまって見えるかな、と思います。
    例えば序盤、タケミが占いの結果を気にしている様子を足すとか、「かなり重い岩だ」(タケミが重さを知っているという伏線かな)にもう少し文を足すとか、ですかねえ。偉そうにすいません。

    とはいえ、素敵なお話でした。うん。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    伏線については、私も色々考えていました。


    少なくとも占いについては、伏線はいらないと私は考えています。
    というのも、イワオの母の話はこの物語を気持ちよく終わらせるための最後の一押しでしかなく、イワオの母の職業が占い師であること自体には必然性がないからです。
    よく脚がつる水泳インストラクターでも、
    サッカー選手になりたかったカメラマンでも、この物語は成立します。

    その必然性のなさ、脈絡のなさを含んだ着地が私にとっては大事で、
    「お前占い気になってだろ? 実は俺の母ちゃん占い師だぜ」
    としてしまうと、物語らしすぎる着地をしてしまうように感じます。


    タケミと岩の関係についても、どこまで匂わすかは悩んだのですが、
    これも伏線はいらないと考えています。
    「誰が岩を持ってきたのか」という謎はこの話の主題ではないからです。
    もしこれが謎に立ち向かうミステリーなら、もちろん伏線は欲しくなりますけれど、
    これは私の想像したイワオやタケミの人生を紹介するだけのお話なので、
    岩の伏線はいらないんじゃないのかな、と思ったわけです。

    そういう意味では、岩の重さを知っているような描写も必要はなかったのですが、
    重い岩だと知っている以上、重い岩だと思う方が自然なので、そういう文章は入れました。



    そんなわけで、せっかくアドバイスをいただいたのですが、
    この物語における伏線の必要性は私にはあんまり納得できませんでした。

    しかしながら、伏線はいるかいらないか、という問いはとても重要な問いだと感じています。
    なので甲乙さんの指摘は刺激的でした。
    「感覚的にいらないって判断したけれど、本当に伏線はいらないんだろうか? その理由は?」
    とあれこれ考えるきっかけになりました。ありがとうございます。
    欲を言えば、もっともっと掘り下げて考えてみたいくらいです。
    この物語が伏線を入れることでどんなふうに変化すると甲乙さんは見ていらっしゃったのか、とか。

    編集済