第215話 人魚の姫さま、日本の近代魔法に驚愕? 歓喜? 感動?(22)
と、いう事になる。ですから。
「フフフ~」と、私(わたくし)は、己の御方様でもある新太の事を嘲笑いしながら立ち上がるのだ。
私(わたくし)自身の魔力を最大限に上げ、両腕、掌へと貯め込み。御方様の男らしい胸へと己の掌を当てて、突っ張り。突き放しにかかる。かかるのだ。
〈グイ、グイ〉
〈ギュ、ギュ〉とね。
……ん? あれ? 可笑しい……。可笑しいの……。
と、いうか? 可笑しいのですよ。
だって私(わたくし)がいくら御方様の男らしい胸板に当てている掌を強く押し。突っ張り。押し返しを試みても。
私(わたくし)に覆い被さっている御方様。新太を退かす。退ける事ができない。
私(わたくし)の予想に反してね。
だから私(わたくし)の口から荒々しい台詞と、己の手足を草で出来た床でバタバタ、ドタドタと大騒ぎ、暴れることしかできないのだ。
こんな感じでしかできないの。
「うぎゃ、あああ~。うぎゃ、あああ~。新太~。あなた~。今直ぐ~。私(わたくし)から離れなさい~。離れなさい~。私(わたくし)は~。もう~。あなたのことなど嫌い~。大嫌いなのです~。ですから~。お子だって~。絶対に産んであげない。あげないのだから~。あなたなんか~。もう大嫌い~。嫌いよ~。だから離れて~。離れてください~。あなた~」
と、いった様子でね。
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