第216話 人魚の姫さま、日本の近代魔法に驚愕? 歓喜? 感動?(23)

 深夜遅くに近所迷惑というか? ギャギャと奇声、絶叫。荒々しく、というか。全部を混ぜ合わせたような奇声で、私(わたくし)は声を大にして叫んだ。叫んでみせたのだ。御方様。新太へとね……。




 私(わたくし)自身は、己の心の中では。今私(わたくし)が御方様へと吐いた暴言は少し。ちょっとも思ってもいない。いない事を私(わたくし)荒々しい声色で、愛おしい御方様へと。これまた荒々しく抵抗しながら。「新太~。離せ~。離せ~。私(わたくし)の事を離せ~。離せ~。解放をしろ~」と、叫んでやったのだ。


 でもね? 私(わたくし)自身、少しばかり間が空き、時が経てば。己の口から。


「うぐ、ふぐ、ふご、ひぃ~。はぁ~。あっ、あん、あなた~。あなた~」


 と、声が漏れ始めるのですよ。


 私(わたくし)自身が、致し方がない女性(者)ですからと。(笑)



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