第4話 僕の父が倒れる……(2)

(あれ? 今日は父さんが家にいないな……? ん? でも? キッチンの電気はついていたから。もしかして? 急に仕事の用事ができて。会社の事務所の方へと行ったか? それとも? 商品が保管している倉庫の方へといったのかも知れないな……?)


 まあ、僕は、こんなことを自身の脳裏で思いながら。『ゴクゴク』と、スポーツドリンクを音出しながら、自身の乾いた喉を潤し。今度は? キッチンから隣にあるリビングへと移動──。


 すると先程の冒頭シーンが突如──。僕の瞳に映ったのだ。


 そう、僕の父が悲痛な表情と唸り声……。


 それも彼は倒れたままで、自身のお腹を両手で押えている様子が僕の目に映るから慌てふためいた。と、とにかく、僕自身も腹部を押さえ横たわる父に対して、どのように接して介護してよいのかわからない。


 だから僕は父に。


「ちょっと待っていてね。父さんー! 今直ぐに、救急車を呼ぶからねー!」


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