まりあ様のおみちびき~秘密の妹は農家の天使⁉~
@nougyoou
第1話
第1幕序章・さ迷える華【訳・厨二病少女が田舎に引っ越しました】
。.:*:・'°☆
嗚呼…何故我は翡翠色の
【ふぅ…なんで私はこんな辺鄙な田舎にいるんだろう】
「瞳」映りし其の原風景、
【私の目の前には、昔懐かしの風景が広がっていた】
其の翡翠色の
【その田舎の駅にひとり佇む、全身ゴシックロリータファッションに身を包んだ私】
【さっきから駅員が不信そうに私をみている】
我鉄の館降りし、翡翠色の迷宮に飛びこむ。
【私は駅を降りて、田舎に飛び込んだ】
未知なりし世界に「
【はじめての土地、はじめての大地に、ひとり不安を覚える】
其の翡翠色の
【田舎の道を歩いている私を、村人達が避けている】
嗚呼、恐怖の
【マジこわっ。助けて‼】
怪しき魔女語りし。
【すると、みるからに認知症とおぼしきおばあちゃんが話しかけてきた】
「お嬢ちゃんはちんどん屋さんかい?」
「嗚呼…」
我惑いし逃亡す。
【私は足早にその場を去る】
駆け抜けし翼
【早く兄の家に向かわないと‼】
。.:*:・'°☆
第1幕第1章・
。.:*:・'°☆
「ありがとうございましたー」
白き
【ナースが私をみて苦笑いしている】
其処白き
【そこは病院だった】
我
【私はひとり家に帰った。アパートの二階に】
俯き
【薬の量が増えてしまった。ショックだ】
我の名、黒き森の花曲なり。
【私の名前は黒森花音】
齢16の
【16歳の女の子です】
然し學生にあらざる。
【しかし、高校には行っていない】
【高校には行かなかった】
【今は100均の工場で在庫整理をしている】
我古城に帰りし、「供物」の祭典を
【家に帰った私は、早速野菜炒めを作った】
翡翠色の供物と紅き供物、うすみどりの葉。
【ピーマン、にんじん、キャベツ…】
「供物」の祭典の
【毎日、野菜炒めの日々だ】
閉ざされし扉から悲鳴が。
【すると、アパートの扉から怒鳴り声が】
「黒森さん、黒森さんはいませんか⁉」
其の
【そのドスの効いた声は男のものである】
我畏怖しつつ解き放ち扉。
【私は恐る恐る扉を開いた】
「あ、黒森さんですか」
其の男異形の者なり。
【どうみてもヤの付く職業の人だった】
我は密室の創造主なり。
【私は扉を閉ざした】
「待って、待って」
其の異形の者名乗る。
「伊藤探偵事務所の
「我親類おらず
「実は、そうではなかったんです。あなたにはおばあさんがいたんです!そして血の繋がったお兄さんもまだ生きてます!」
何故だ。それは偽りか。
【なんだと、それは新手の詐欺か⁉】
「この写真をみてください‼」
異形の者写真を取り出す。
【やくざが写真を取り出した】
其処に映りしは赤ん坊の我抱きし魔女、そしてふたつばかりの
【そこには赤ん坊の頃の私を抱いた老女と、二歳くらいの少年が映っていた】
「此れ加工なりや⁉【これは合成写真ですか?】」
「疑うなら、いまから区役所にいきましょう」
彼の異形の者はいう。
【ヤクザはいう】
こうして、我は大地の後継者となり、翡翠色の
【こうして、私は田舎「蔓紅村」にきた。土地を相続し、血の繋がった兄に会う為に……】
だが…。
「我さ迷えし詩人【さっそくまよった】」
。.:*:・'°☆
第1幕第2章・夜闇の天使【訳・勘違いされちゃった】
。.:*:・'°☆
我
【夕日の中、私はひとり佇んでいた】
此処は神秘なり。
【ここ、どこ?】
「かあ、かあ」
烏哭きし黄昏。
【カラスが哭いています】
「かあ」
…何か優雅なる貴婦人に堕天せしものあり。
【…私の日傘に何かが落ちました】
其れ、穢れなり。
【カラスの糞尿でした】
。.:*:・'°☆
我其れを泉で禊たもう。
【私はカラスの糞尿を蛇口で洗いました】
我戸惑う。
【私は迷いました】
此処人生の岐路なり。
【ここは高速道路です】
致し方ない、宿探索す。
【仕方ない、宿でも探すか…】
そう浮かびし雫。
【そう思った時でした】
「やめて‼やめて‼」
何処かで野犬叫びし悲鳴と共に、
【どこかで犬の鳴き声と共に、男性の声がしました】
「何者か?」
我
【私は何者か聞いた】
「助けて‼」
救済望みし声。
【助けを求められた】
恐れつつ近づく。
【恐れつつ近づく】
「きゃうん?」
「おお」
其れ
「きゅう~」
「おお…」
可憐なる雪の妖精。【可愛い】
「あ、ありがとうございます~」
我驚きし。
其の者、まさに我が弟・奏の成長せし姿に瓜二つなり。【青年はもし弟が生きてたら、こんな感じかなぁ…というほど、よく似ていた】
「おお…」
「わ…」
「なに?」
「わ、我天より堕天せし御遣いなり、
……は‼
失敬‼【しまった‼】
すると、黒髪の
「おお…お待ちしておりました」
はて?
すると、
祈り始めた。
「ついにマリア様の御遣いが来られましたか。ガブリエル…でしょうか?」
はて?
何か誤解せし?【勘違いをしている?】
「そ、そう。我が御名ガブリエル‼」
ついうっかり言の葉紡ぎし我。【話を合わせてしまった】
「おお…天使様。私の使命はなんですか?」
また祈りし
「ま、先ず名を名乗れ!」
「はい。私は
…其の
。.:*:・'°☆
第1幕第3章・満たされぬ希望【訳・おなか空いた】
。.:*:・'°☆
我驚きし。
「どうかなさいましたか?」
「いや、あの、その……」
我
ぐー
腹の蟲鳴りし。【お昼から何も食べてなかった】
「あ、これどうぞ」
黒森さん、袋に手を入れる。
其の
「洗ってありますよ」
「…うむ」
我、頂く。
皮のまま。
おお‼
おお‼
「…美味」
我、驚きし。
顔紅くなりて。
「……あ」
「……どうかしましたか」
我訊く。
黒森さんも顔紅くし
「いや、あなたの笑顔があまりに嬉しかったので……」
ふむ。
「まあとりあえず、うちにどうぞ。ガブリエル様」
「う、うむ」
元々其方に行く予定であったし、まあ善しとするか。
。.:*:・'°☆
「くうんくうん」
何故か
買ってきた
「待ってて。すきやき作るから」
黒森さん云うので、我犬と共に待ちし。
何故か
早く名乗らねば……。
「はい、すきやきできたよ」
黒森さん食事、机の
「…いと高き「魔性」に供物を‼」
「主に栄光あれ。アーメン」
頂く。
「…美味!美味!」
「はは」
その
「特に肉類美味」
「はは。実はそれ大豆なんだよ」
なに?
驚く我。
「近所の人から貰ったんだ」
「……う」
其の大豆肉、肉食べれぬ弟も食べれたろうか…。
我考える。
弟、奏病弱故に肉食べれず。齢10で他界せし。
我、それから
其の一ヶ月後、弟好みし
我飛び降り現場弔いに行き、花手向けた。
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
其の
我天を左手で指さし、右手で腕を組む。【悪役のポーズをした】
『いと高き「魔性」に供物を‼』
齢14の我、夕日に当たる
我、それ以来厨二用語しか喋れず。
學校でも苛められ不登校。
然し開き直って
「いと高き「魔性」に供物を!【ごちそうさま】」
「アーメン」
。.:*:・'°☆
翌朝。
あまり眠れず。【兄とはいえ、男の人が一緒なので寝にくかった。幸い、何もなかったけど】
「よし、畑の草むしり行かないと」
「うむ」
我ら畑行く。
「…おお」
草。
草。
草。
雑草の群れ。
「よいしょっと」
ふたりで草むしりし。
「おやまあ、昨日のちんどん屋さん」
すると、昨日の老婆来たりし。
「違いますよ!彼女は天使ガブリエル様です」
黒森さん、恥ずかしいこという。
「そうなのか?」
「ええ…そうよ、私は天使よ」
「あれ?ガブリエル様、天界の言葉じゃない…」
黒森さん、気づく。
「あれ?」
我、言い直すが、「我天使なり!」としかならない。
「気のせいかな?」
黒森さんと我思う。
こうして、我田舎で暮らしたり。
【こうして、私は田舎で暮らすことになりました】
我、天使なり。
【天使・ガブリエルとして……】
その
≪続≫
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