18/ 二つの依頼 3

 平日昼間のフラットダウン地区は静かだ。住人の割合の多くを占める学生たちが勉学に勤しむ時間に姿を見せるのは、まばらな人影と、鼻を鳴らす野良犬くらいのものだ。売れ残りをガツガツと食い漁る犬を横目に、細い通りに入ると、昼間にも関わらず薄暗い影が爪先まで落ちる。


 一部の人間にはよく知られたその店は、学生街からそう遠くない場所にある。薄暗い通りには、どこか湿った空気が漂っていた。鮮やかな羽毛の野鳥が吊るされた精肉店や、埃を被った輸入食品店を過ぎると、やがて一際怪しげな看板が目に入る。


 『魔女の薬屋』。その看板の通り、店内には瓶詰めの蛙や分厚い羊皮紙の本、透き通った色付きの石など、いかにも怪しげな品々がずらりと並ぶ。自動車が排煙を噴き、多くの文書が活版印刷から吐き出されるこの機科学都市で、魔女などと! 都市から遊離した店の戸を、フードを目深に被った男が潜った。


 店内の雰囲気を保つため、照明は古臭く、弱い明かりを灯している。店のカウンターに座る黒い女が顔を上げた。真っ直ぐに下ろした長い黒髪に、時代遅れの黒いロングスカート。彼女こそ――『魔女の薬屋』の店主。そして魔女を名乗る女である。


「あら。貴方が一人で私の店に来るなんてね。ウル・コネリーでも探しに来たのかしら? 残念だけど、店には来ていないわよ」

「いや――君と話がしたくてな」


 グリフィンの銅色の仮面がドロシー・フォーサイスの方を向く。ドロシーは帳簿を捲り、珍しい客の姿を見上げた。


「貴方も魔術クラフトワークに興味が出たのかしら。そうね、もしそうなら、特別価格で集中講義を開いても構わないわ」

「いや、興味はあるが、今日は別の件だ。私の知識だけでは持て余していてな……魔女である君の意見を聞きたい。……最近、街を騒がしている怪物の噂について聞いているか」


 グリフィンが声を落とす。ドロシーはつまらなそうにカウンターの上の夜空色の丸い石を転がした。魔女の指が触れる度に、ちらちらと、謎めいた細かな光が石の周りに散る。


「ここは魔女の店よ? 怪物の噂なんて、幾らでも。やれ、ピクシーに化かされただの、夜道に幽霊が出ただの。化け犬に齧られただの。その手の話は尽きないわ」

「首なし騎士の、噂だ」


 怪しげな噂に事欠かないと自負するだけあって、ドロシーはすぐに思い当たったようだった。


「上層の連続殺人のことかしら。確かに、首を落とされているなんて、噂好きが食いつきそうな話。夜を彷徨い歩いて戸を叩き、首を落として回る怪人物――ええ、首なし騎士と噂したくもなるでしょうね」

「……その首なし騎士が……ただの空想や噂ではなく、本当に存在しているという可能性はあるだろうか」


 魔女は、沈黙した。夜色の石が転がり、カウンター端の自動売上処理機キャッシュレジスターに当たって止まった。静寂。アンティークの本棚が軋む僅かな音だけが響く。長い時間の後、ドロシーは眉を寄せて、グリフィンを見た。


「グリフィンさん、貴方。それは本気で尋ねているのかしら」

「ああ。私は目にしていないが、シャノンが見、そしてジャックが交戦した」

首なし騎士デュラハン? ?」


 ドロシーは重ねて問いかけた。今の話の一体何が、この冷ややかな魔女にそうさせるのか。グリフィンは銅色の仮面に怪訝な表情を浮かべる。


「……首なし騎士というのは、私達の言い伝えでは妖精に類するものなのよ」


 妖精。魔女ドロシー・フォーサイスはそれをという。普段は街の片隅で真偽の疑わしい品を扱う女だ。だがこの嘘の売り文句塗れの店の中で、彼女だけはだ。ドロシーはこの都会のただ中で、自然の流れを操り、獣や妖精と言葉を交わし、魔術クラフトワークを行使する。秘術とは全く系統の違う、神秘のわざ


「妖精というのは、現象が形を得たモノよ。現象――即ち、。深い池。木々の葉を揺らす風。落ちる木の実。爆ぜる焚き火。屋根の雨漏り。驚く家畜。沢山の現象には、妖精が宿る。一つ一つの妖精はごく僅かな、限られた役割しか行わないし、現象が起こるその場にしか居ないのよ。獣や虫のように遠くから一歩ずつやってくるモノじゃない。現象にこそ、妖精は宿るの」


 グリフィンは一つの相違に気付く。……妙な話だった。それが真実であるとするなら――。


「逆に言えば、宿る現象のない場に妖精は現れない。交戦するなんて――妙な話。だって戦うことは首なし騎士デュラハン役割げんしょうではないもの」

「首なし騎士の役割は……死を告げることか?」

「そう。その怪異は、ジャックに死を予告したの?」

「……いや。奴曰く、首なし騎士とはただ切り結んだだけだと」


 シャノが目撃した晩、首なし騎士は老人に一年後の死を予告していた。

 だがジャックが出会った晩、首なし騎士は、それをしなかった。

 同じ首なし騎士が――違う行動を取る。人であるならば、あるいは動物、虫、植物――あらゆる生命であるならば、それは当然だろう。だが、妖精であるならば?


「では――二人が見たモノは、首なし騎士ではない、と?」


 ドロシーは首肯しようとして、思い直したように頭を振った。長い黒髪が揺れ、ゆるやかに波打つ。


「いえ……最近のテムシティなら、ありえるのかもね。首なし騎士が確固とした形を得ることも――」

「最近の?」

「ええ、妙だと思っていて。少し前までこの街には、こんなにも――いなかったのに」


 彼女の呪術的な化粧に彩られた深い色の目が、じっと窓の外を見た。その瞳は、彼女にしか見えないものを捉えている。


「どうしてかしら……問いかけられないから、応えてくれないのよ。彼らが何に宿っているのか、解らないの。それじゃあ、彼らの羽を掴めない」


 彼女の語る言葉は何かを想起させた。それに本来形はなく、しかしてそこに存在し、たしかに現実へと顕現するモノ。まるで、とグリフィンは思う。


「……君の語る妖精は――遺変<オルト>に似ている」

「ええ、そうね。妖精は、人の空想を運ぶ存在。そして貴方が言うところの遺変<オルト>も空想に望まれて存在する。成り立ちは違うものだけれど、彼らの在り方は近しい」

「……ならば、首なし騎士がかつての同じ現象ではなく、新たな現象として形を得ることもありえるのではないか? ただ人に死にを告げるだけの役割げんしょうではなく」

「それは――」


 ドロシーが言葉を続けようとしたその時、店の電話が鳴り響いた。ドロシーが店内を演出するために選んだ、二十年は旧式の電話は堅苦しいベルを鳴らしている。ドロシーは本体の送話機に一言二言話しかけると、徐に顔を上げ、受話器を差し出した。


「グリフィンさん。貴方によ」


 ◆ ◆ ◆


「うーん、電話、出ないなあ」


 何度目かの呼出音の後、シャノは受話器を置いた。電話先は酒場ブラックドッグだ。コネリーに会う為一度地下酒場まで脚を運んだものの、店の扉は閉まったままで、帰宅して電話をかけても誰も出ない。ジャックは肩傷の包帯を替えながらその様子を見ていた。


「留守か?」

「そうみたいだね。全く、『いつ客が来るかなんて、オレには全部解ってるのさ』とか言ってる癖に」

「ハ、客扱いされてないんじゃねえの?」

「そう言われたらぶん殴ってやるよ。借りた服だって返してないし、……それに、護衛の報酬も貰ってないし」

「いざとなったら殴り込みしてでも払わせろよ? じゃないとお前、今月の生活費折半分、払えねえだろ。それともあのサムライの手付金使うか?」

「ううん……まだ依頼を請けるって決めた訳じゃないからなあ……何とかするって、ほら、昨日の事件の記事でも書けば稼ぎになるし」

「お前それ、自分で言ってて悲しく思わねえのか?」

「思わないようにしてる」


 何にせよ、コネリーの不在は困ったことだった。グリフィンはドロシーから、シャノはコネリーから分担して情報を聞き出す……という予定だったのだが、現状、シャノの収穫はない。これならば、グリフィンと共に『魔女の薬屋』へ向かったほうが良かったかも知れない。


 帰り道で買ったリバー・タイムズの一面には昨晩の科学技術会合での首斬殺人の記事が大きく載っていたが、内容自体は他紙と変わらず概要だけをなぞったもので、めぼしい情報はなかった。ウォルトンの記者たちも、事件について詳しい情報は得られなかったようだ。……それとも、特別な情報を出す時期を見計らっているのかも知れないが。


「うーん、手詰まりだな。関係者は全員上層住まいで簡単には周辺を調べられないし……ジョンおじさんにそれとなく昨日の殺人事件のこと、聞いてみるかな」

「金にもならないのにご苦労なこって」

「そうだけど……狙われてるのは上層民だし? 命の恩人になったら謝礼が貰えるかも知れないよ?」

「仮定に仮定を重ねてんじゃねえか」


 ジャックが呆れた時だった、ガタンと郵便受けから安っぽい金属の空洞音がした。何かが投函されたのだ。


「う、請求書かな……」


 誰から見ても嫌々、という素振りでシャノは玄関の郵便受けを開いた。そこには一通のくしゃくしゃになった封筒が入っていた。途中で誰かが握りでもしたのだろうか? 表には宛名だけ。裏も返してみるが、やはり他には何も書かれていない。シャノは不思議に思いながら封を開いた。出てきたのは一枚の紙だった。


 『煙草の灰を辿った先の、その向こうでオタマジャクシは待つ』


 ――その筆跡に僅かに見覚えがあった。シャノの記憶が目まぐるしく過去の情報を引き出す。それは何処で見たものか。あのカウンターだ。そして、何よりオタマジャクシ。――フロッグズネスト、エイデン・マッカイ!


 筆跡の主に気付いた時、シャノは部屋を飛び出していた。


「シャノ?」

「っ、エイデンさん!!」


 慌ててアパルトメントの階段を駆け下りる。だが、通りには近くに住む老婆が買物カートを押す姿だけ。投函者の姿はどこにも見当たらなかった。立ち尽くし、肩で息をするシャノを追ってきたジャックが怪訝そうに覗き込んだ。


「何だ、その手紙。逃げた店主からか?」

「そう、みたいだ……<煙草の灰を追った先>って書いてある。何のことだろう?」


 ジャックは眉を顰めた。シャノは封筒に触れ、もう一枚手紙が入っていたことに気付いた。先程とは違う質感の紙がするりと現れる。こちらの紙は皺もなく、ピンと張ったままだ。


『泥酔した浮浪者が持っていた。アンタ宛だから届けてやろう。まだ依頼は終わっていない』


 末尾には黒い犬の印が捺されていた。


「コネリー……?」

「じゃ、投函したのはアイツの部下か。それ、本当にマッカイの手紙か?」

「そうだと思う。カウンターにあった発注書の文字がたまたま見えたんだけど、エイデンさんは『p』の字に癖があるんだよ。ほら、ここのオタマジャクシtadlopeの所」

「お、『p』がオタマジャクシみたいになってんな」

「何にせよ……コネリーがエイデンさんを追わせたがってるのは事実だ。それに『まだ依頼は終わっていない』って言うのは……」


 先日のコネリーからの依頼。スラー・セジウィークならびに婚約者のアンリエッタ・アダムスの護衛。それは、昨晩の科学技術会合の閉幕と共に終わった筈だった。だが、そうではないと言うならば。


「……首斬殺人の犯人がセジウィークさんを狙うってことに……コネリーは確信があるんだ」

「で、その為にマッカイを追えってか? ハ、罠かも知れないぜ」


 事実、シャノは先日、依頼と称してウル・コネリーに騙されている。その可能性は十分にあった。


「でも、エイデンさん本人が手紙を送ってきたのは事実だ。だったら行くよ。……もしエイデンさんのことと首斬殺人が繋がっているなら、尚の事ね」


「――その話、興味があります」


 突如、静かな声が響いた。ジャックが身構えた。シャノは跳ねるように視線を上げ、現れた人物に驚いた。ゆらりと、東方かぶれの長い袖が揺れた。


「ええ、昨晩ぶりです。アール・ムソウ・シアーズ、ここに」


 ◆ ◆ ◆


「ははあ、成程。探し人、ですか。その方のトラブルが、連続富豪殺人に関係しているかも、と」


 依頼人用の椅子に座り、ムソウは面白そうな顔をした。離れようとしないムソウに対して、仕方なくシャノは事のあらましを説明していた。パックの安い紅茶から立ち上がる薄い湯気が揺れた。


「大変興味深い。それを追えば、首なし騎士の手がかりになるかも知れませんね」

「いえ、そこまではまだ……」


 言いかけて、シャノは気付く。ムソウは昨晩、もう一つの首なし騎士――即ち遺変<オルト>と出会っている。だがあの会場に居た者は皆、遺変<オルト>の記憶を残していなかった。彼らが覚えているのはあの晩の事件は、ラスケット氏殺害だけ。シャノは慎重に、ムソウに言葉をかけた。


「……ムソウさん、あの、言い忘れていましたが、昨晩は


 ムソウは――少し首を傾げ、不思議そうにした。


「おや……? 何のことでしょうか」


 ――覚えていない。シャノは理解する。ムソウもまた、遺変<オルト>の記憶を失っているのだ。それは夢のように、空想のように。束の間の瞬きの中で、消えてしまった。

 シャノは取り繕うように微笑んだ。


「ほらグリフィンとキングさんを二人きりにしてくれたでしょう? グリフィン、随分楽しく話したみたいですから、良かったなと思ってて」

「ああ、それでしたか。いえ、あの場で拙者が張り付けば、寧ろヘーレー殿が不貞腐れますから。あれも保身の一つですよ」


 ムソウは愉快そうに笑った。シャノは気を取り直して、先程の話を続けた。


「首なし騎士については、まだ調べている途中です。それに、富豪が殺害されているのは……首なし騎士の仕業ではないかも知れません」

「ほう? では――貴殿の推察では、首なし騎士は存在しませんか」


 ムソウが紅茶のカップを下ろした。東方異国の柄をあしらった特徴的な衣服が揺れる。 


「いいえ……首なし騎士は、居ます」


 シャノはその怪物を見た。ジャックはそれと斬り合った。最早、否定することは出来まい。その正体がなんであれ――黄炎の首なし騎士は存在する。


「昨晩、ジャックが遭遇しました。……首なし騎士と」

「ああ、見たぜ。コイツが見たのと同じ、首のない怪物をな。殺りあいもしたが……この通りだ」


 ジャックは不機嫌そうに肩の傷を示す。ムソウは興味深げにその傷を見つめ、口の端を上げた。


「ほう、首なし騎士と出会い、その上、刃を交えたとは! 素晴らしい朗報です。首なし騎士は実在し――そして煙のごとく消えることもなく、仕合えると解ったのですから」


 微笑むムソウの雰囲気が、すうっと鋭くなる。とぼけた空気感は失せ、武人としての欲が顔を出す。鮮やかに遺変<オルト>を制した白閃のきらめきの如く。力の探求者としての片鱗が垣間見える――仕合ってみたい、と。


「昨晩のうちに知れなかったのは残念ですが、何分あの騒ぎがあった故、致し方ありません。昨晩――ということは、場所はリバーサイドホテルでしょうか? それともあの後に?」

「ええ、ホテル会場の外で」

「成程、会場の近くに首なし騎士が……しかし、その上で探偵殿は連続富豪殺人と首なし騎士は無関係の可能性がある……と推理しておられる、と」

「可能性の話ですから。首なし騎士のことは、もっと調べてみるつもりです。でもまずは、この手紙の<煙草の灰を追った先>を見つけないと……」


。そう呼ばれてる場所がある」


 ぼそりと答えたのはジャックだった。


「燃殻通り? 聞いたことないな……」


 シャノの記憶を手繰っても、このテムシティにそのような名称の通りはない。ジャックは肩を竦めた。


「お前。そこにマッカイが居るなら……本気で行くつもりか?」


 ジャックが釘を差すように言った。この傲慢で自信家な男がそういった言い回しをするのは珍しいことだった。シャノは聞き返した。


「そうだけど。問題のある場所?」

「ま、厄介な場所だな。お前が名前を知らない程度には」

「コネリーよりも?」

「アイツよりはマシだな」

「じゃ、行くしかないな」

「どーしようもないな、お前は」


 呆れた様子のジャックに、シャノは自信ありげに微笑んだ。


「大丈夫だよ。何かあったらこの街で一番強いパートナーが居るしね?」

「あん? 何言ってやがる。こっちは怪我人だぞ」

「あっ。えっ?」

「何かトラブルがあったらお前なんざ置いて逃げるから、そのつもりでいろよ」

「え、本気で?」


 思わず聞き返したが、確かにジャックの肩には白い包帯がぐるぐると巻かれている。日常生活に支障はないと本人は言っていたが、回復するまで万全の力で戦うことは出来まい。


「拙者も参りましょう」


 口を挟んだのはムソウだった。シャノは驚き、目を丸くした。


「待って下さい、これは別の依頼の件ですし――」

「しかし、探偵殿の見立てによるとその件、連続富豪殺人の影がちらついている様子。まだ犯人が首なし騎士ではないとは決まっておりません。であれば……拙者も興味があります。それに、探偵殿が未だ依頼を受けて下さらぬ以上、拙者自身で探すしかありません」

「わ、分かりました、どうせ物の序でです、依頼は受けます!」

「それは喜ばしい。では依頼人として、同行致します。金を支払っている以上、こちらの希望に沿って頂きたく」

「……!?」

「バカだろ、お前」


 ぱくぱくと口を動かすシャノに、ジャックの冷たい視線が刺さる。ムソウは肩を揺らし、機嫌良く笑った。


「ははは、申し訳ありませんが拙者、何があろうとついていくつもりですので。不運と思い、諦めて下さい。ええ、ご安心下さい。貴殿らの足を引っ張る真似は致しません。拙者こう見えて――最強ですので」

「ほう?」

「彼が本調子でない分もお手伝い致しますよ。拙者の剣技を披露する時もあるやも知れません」


 実際、シャノとグリフィンは昨晩その剣技を目の当たりにしているのだが――。シャノは諦めた表情で溜息を吐いた。


「分かった、皆で行きましょう――」


 その時、忘れされていた電話が煩く鳴った。話を中断し、シャノは慌てて受話器を取り上げた。


『――シャノンか?』


 聞こえてきたのは、ドロシーを訪ねている筈のグリフィンの声だった。


『シャノン。何者からか電話があった。<煙草の灰を追った先>に来いと――。話がしたいからすぐにそちらに戻る』


 プツリ、と急いだ様子で通話は切れた。何が起こっているのか――シャノとジャックは顔を見合わせた。

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