Eternal despair

山口 直弥

第1話 始まり

まだ、寒さの残っている春の初日、

私こと、沖野総司(おきのそうじ)は、高校受験に奇跡的に合格して、とても気持ちがハイになっていた。

「明後日から高校デビューか。今年こそ彼女の一つや二つできたらいいのになー。」

なんてことを呟いていたら、玄関のチャイムが鳴った。

「おーい、高校でいる物一緒に買いにいこー。」

こいつは、中三の時一緒のクラスになった橘唯一(たちばなゆい)という奴だ。

なんとまぁ、高校も同じ所らしく、

いちいち関わってきて、非常に面倒くさい奴だ。

「俺は行かん。一人で行ってこい。」

「そんな冷たいこと言わなくてもいいじゃない! あっ もしかして・・・もう全部そろえた? 冗談だよね?」

「うっせぇ 親が買ってきてくれたし、ノートは中学のを流用すれば問題ないだろ」

「仕方ないなぁ それじゃ 一人で行って来るね」

「おう、気を付けて行って来い」

そうして、彼女が去って行った。

「よーし、朝飯でも食うか。」

今日も親は旅行だ。きっと遠くで楽しんでいるんだろう。 帰ってくるのは高校の入学式前日と聞いている。

そんなことよりも腹が減った.

いつも通り 冷凍庫からコメを出し 冷蔵庫から卵を出しあったかい白飯の上にかけて食う

いつも食べてるがなかなか飽きないものだ。



リビングに戻り横になりながらテレビをつける

「次のニュースです。 昨晩から続く連続殺人事件ですが、犯人はいまだ逃走中の模様で・・・」

そんな事件が起こっているのかと思いつつ続きを聞く

「速報です、 今日午前8時頃xx県xx市xx駅の近くの雑貨屋にて死体が発見されました 警視庁によりますと・・・」

(近いな 周りの奴ら大丈夫かな)

「えー、遺体の身元がわかりました。名前は、橘唯一さんです。」

「え…」

この時驚きを隠せなかった。まさか、たった、十分前まであんなに元気に喋っていたのに、今死体としてテレビに放送されていた。

「俺が行っていたら、俺が一緒に買い物について行ってたら、こんな、こんな事には…」

次の瞬間、すっと力が抜けて、目の前が真っ暗になった。

あぁ意識が無くなったのか。

この時の死因はショックでの心肺停止だった。
























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る