#S-0 スクリプトキディ プロローグ「ゼロティ攻撃」
2019/4/15 「侵入成功」
スクリプトキディ:
インターネットなどで公開されているクラックツールを使用してクラッキングを行う技術力のないクラッカーの蔑称。
([情報セキュリティ用語集](http://rs.jmc.ne.jp/yougo/incident/incident20.html)より一部抜粋)
クラッカー:
クラッカーは、コンピュータネットワークに不正に侵入したり、破壊・改ざんなどの悪意を持った行為、すなわちクラッキング(悪意を持ったハッキング)を行う者のこと。
([wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC_(%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3))より一部抜粋)
脇においた雑誌を見ながら、中学校の入学祝いに買ってもらったノートパソコンのキーボードを叩く。
真っ黒い背景に白い文字。
マウスカーソルで画面上に表示されたアイコンをクリックして操作する
白い文字が1文字づつ確実に入力していき、エンターキーを押す。
画面が1行下がり、処理中を表すように「-(ハイフン)」がくるくると回りはじめる。
そして、
「やった」
インターネットの向こう側、世界の何処かに設置されたオンラインショッピングサイトのWebサーバー。
OSのセキュリティホールを突いての管理者権限の奪取に成功した、らしい。
コマンドを送り込む。
ただの客であるぼくへショッピングサイト以外のコンテンツ、管理者にしか閲覧できないファイルをを表示した。
そのサーバーはまるで管理者へ対して行うように、律儀にそのコマンド実行し、結果をぼくに恭しく表示した。
送り込んだコマンドに対して、黒い画面に白い文字で表示されるファイル一覧。
タイプミスをしないように気をつけながら、サーバーの中のファイルをできるだけくまなく確認する。
これとこれ、これ、あと多分これかな。
サーバーからぼくのPCへファイルをダウンロードするコマンドを打ち、選んだファイルを指定していく。
そして最後にエンターキーを押すと、ダウンロードが始まる。
インターネットに接続する速度がもとからあまり早くないのか、それとも接続元を欺瞞するソフトウェアを使って接続しているせいで接続速度が遅くなっているのか。
ゆっくりとダウンロードは進行していく。
そして、カップラーメンができそうなくらい時間が立って、ダウンロードが終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます